ステレオタイプと偏見 | 薬剤師トピックス

人の出身地や血液型を聞いて、その人の性格を決めつけてしまう人がいます。

大阪の人だから面白いと思われるのは迷惑だという意見を聞いたことがありますが、それは当然なことです。

人間は一人一人、性格が違いますし、血液型や出身地でひとくくりにすることなんかできません。

思い込みの当てはめ

人間は、自分が所属している内集団から見た場合、それ以外の外集団の人に対して、こうした血液型や出身地と同じような概念を当てはめてしまいがちです。

「あの一流企業の人だから、みんなしっかりしてる」というような感じです。

一流企業に勤めていてもビシッとしたスーツを着ていてもボンクラはいるかもしれませんし、名も知らないような零細企業に勤めていてボロボロの作業着で出てきても優秀な人はいます。

もしかしたら、その集団で知っている人が一人なのに、その一人があたまもその集団全体に対する共通の特性に思い込んでしまったりします。

よく企業が、「企業を代表する一人として・・・」と言ったりするのも、このように一人をみて企業全体をイメージされてしまうというところにあるのかもしれません。

ステレオタイプ

自分が所属していない外集団に対して、抱かれる過度に単純化した画一的な疑念をステレオタイプと言います。

例えば、有名大学卒というだけで、頭がいいとか、論理的とか、知識が豊富というステレオタイプがあります。

一方で、融通がきかな、理屈っぽい、冷たいという悪いステレオタイプもあります。

人間、一人一人違うのですから、これは言ってみれば、『偏見』です。

一人の人をもって、集団全体をイメージして思い込んでしまうステレオタイプ化は、無自覚のうちに起こっていて、特にそこで悪いイメージを持ってしまうと、それが偏見や差別につながっていってしまいます。

ステレオタイプ・偏見を避けるために

ステレオタイプ・偏見をいかに避けるかは、相手が属しているカテゴリーを多く知るということも大切です。

医者だから気難しそうだな。。。 でもサーフィンが趣味なのか、意外と楽しそうな性格なのかも...

このように相手が属しているカテゴリーを多く知ることは有効です。

でないと、ひとつの側面からだけしかその人を見ていないということになります。

そして、もちろん、相手をよく知るということも大切です。

実際に接してみると、「ああ、自分が思っていたイメージとは全然違う」というようなことも結構あると思います。

ステレオタイプを完全になくすことはできないといわれています。

しかし、少なくとも、人間はそのような単純化する傾向があると認識するというだけでも、相手に対する見方が違ってくるのかと思います。

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