立ち食い蕎麦屋の戦略 | 薬剤師トピックス

立ち食い蕎麦屋のメニューは、300~500円とリーズナブルな値段になっています。

贅沢せずに、もり蕎麦やかけ蕎麦などであれば、300円でおつりが来たりもします。一般の蕎麦屋に比べると半額以下といってもいいかもしれません。

こんなに安価にしてやっていけるのでしょうか。

立ち食い蕎麦屋が安価で蕎麦を出せるカラクリ

立ち食い蕎麦屋の蕎麦は、蕎麦粉が1~2割ということも珍しくありません。残りの8~9割は小麦粉です。

すべてがそうだということではありませんが、中には100%小麦粉を使って、色だけを蕎麦風にしたというものまであるのです。

どうしてこんなことをするのかというと、輸入品の小麦粉が安いからで、これを使って色だけ蕎麦風にすれば、安く提供できるからです。

限りなくうどんに近い蕎麦ともいえるのかもしれません。

1~2割混ぜている蕎麦粉も、輸入品の蕎麦粉を使って製麺しています。その多くは中国産ですが、国産の蕎麦粉の半額程度で入手できることからそうしているのです

なんだよ、立ち食い蕎麦屋ってそんなことしてるのかよと思う人もいるかもしれませんが、そうでもしないかぎり、とても1枚300円以下で蕎麦を提供するなんて難しいでしょう。

もちろん、きちんと蕎麦を使っている立ち食い蕎麦屋もあるかもしれませんが。。。

立ち食い蕎麦屋が安価で蕎麦を出せるカラクリ

たとえば、「かけそば」で考えた場合は、麺を100%小麦粉で作ると、原価は20~30円でできますが、蕎麦粉40%になると40~60円になります。

汁が20円前後、ネギが3円となると、1枚43~83円となります。これを300円で提供すると、原価率は15%~30%となります。

一般的に飲食店の原価率は30%以下が定石です。
あとは立ち食いということで、客の回転率により勝負していくということになります。

立ち飲み屋はどうしてるの?

立ち食い蕎麦屋と同様に、安価といえば立ち飲み屋もあります。
ちょっと一杯ひっかけてというときに、激安をうたった立ち飲み屋を選択する人もいると思います。

中には、全品100円などというまるで100円ショップみたいな店まであるようです。

立ち飲み屋の平均滞在時間をみてみると、男性が1時間、女性が1時間半で、メニューはスーパーの総菜よりも安かったりします。

この立ち飲み屋の戦略は、粗利益の異なる商品を並べて、全体の売り上げに対して平均の原価率で30%以内に収めているというのが現状なのです。

たとえばアルコールですが、原価をみると、ビール中ジョッキ1杯が200円前後となっていますが、グラスワインは80円、酎ハイは20~40円、カクテルは50円、焼酎は30円と実は結構安いのです。

もしかしたら、立ち飲み屋でビール中ジョッキを注文する人はあまり歓迎されていないかもしれませんね。

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