政治の世界でも、会社でも派閥というものが存在します。
派閥なんてない!なんていう人もいますが、人が3人集まると派閥ができるということを言う人もいます。
もともと人間は自分に好みや考え方が似ている人を好きになり、その人に対して身びいきになるのも事実です。

こうしたものは人間の性としてあり、安倍お友達内閣などと言われて身内びいきしたり、身内に忖度したりというようなことが問題になっていますが、こうしたことは人間がもともと持っている性格なのでしょう。

内集団・外集団

人間心理には、内集団(ないしゅうだん)外集団(がいしゅうだん)という考え方があります。
内集団とは、自分が所属しているグループで、外集団とは違うグループのことです。

よくスポーツの世界で、オリンピックや世界選手権、アジア選手権などになると、その日本人選手のことをあまり知らないという人も「ニッポン! チャチャチャ!」とかいってその選手を応援します。
会社ではあまり仲が良くない相手とでも、サッカーワールドカップは一緒に日本を応援するなんていうことがあります。

これは、そのスポーツに関して、日本という共通の内集団に属しているもの同士として、日本を応援しています。
サッカーでも野球でも、ナショナルチームでジャパンとして戦うときは、協力しあって試合をしていますが、国内のペナントレースとなると、お互いのチームに戻り敵同士として戦います。

ナショナルチームとしては同じチームとして戦っているわけですので内集団ということになりますし、国内のペナントレースとなると敵同士となりますので外集団ということになります。

同じ相手でも違ってくる

例えば、ある人物がいたとして、その人が内集団に属しているのか外集団に属しているのかによって、人の評価は違ってきます。
内集団に属していると意識するだけで、いい人となりますし、外集団に属しているというだけで要注意人物かもとなります。
全く同じ人物なのに評価が変わってくるのです。

政治の手法でもよく使われますが、内集団の結束力を高める良い方法は、外にライバルを作ることが一番です。
こうすることによって、各自の役割が確立されて協調性が出てきます。

面白い実験

シェリフという心理学者が行ったサマーキャンプ実験と呼ばれている面白い実験があるのでご紹介します。

まず、少年たちを2つのグループに分けてキャンプ場を別々にして生活をさせます。
そして両グループを引き合わせて、綱引きなどのゲームで競わせます。
次に映画や食事など両グループが一緒に楽しむ機会を与えます。
最後に設備の不具合への対応など、両グループが協力すべき課題を与えました。

すると、2つのグループ別々でキャンプをしたときには、集団生活によってグループの各自に役割が生まれて仲間意識が高まっていきました。
そして他のグループと綱引きなどで競わせると、相手グループに対する敵対感情が高まり、グループ内での結束も高まりました。
一緒に食事や映画鑑賞をすると、仲良くなったと思う人もいますが、結果は逆に対立が激化していきました。
最後に両グループが協力すべき課題を与えられた時、敵対感情は消えて友好的になりました。

これは、同じことを協力してやったという内集団としての意識がでてきたからなのでしょう。