medicine という言葉 | 薬剤師トピックス

medicine という言葉は、医薬品のお薬という意味で幅広く使われています。

しかし、同じような意味で drug という単語も使われます。
どう違うのでしょうか。

Drug と Medicine

『Drug』をLONGMANの英英辞典で調べると次のようになっています。

1.an illegal substance such as marijuana or cocaine, which some people take in order to feel happy, relaxed, or excited
2.a medicine, or a substance for making medicines
3.a substance that people doing a sport sometimes take illegally to improv
u want more and more of it

つまり、一番目に出てくる意味として、「マリファナやコカインなどの違法物質。一部の人々は、幸せ、リラックス、または興奮を感じるために摂取する」ということになっています。
二番目に出てきている意味が、「医薬品、または医薬品を作るための物質」ということで、いわゆる Medicineと同義語になっています。

その他は、「スポーツをしている人がパフォーマンスを改善するために時々違法に摂取する物質」であるとか「タバコ、コーヒー、アルコールなど、ますます欲しくなる物質」といった意味になっています。

つまり、Drug というと違法性をもったものという意味も含んでいます。

これに対して、Medicine と言った場合は、違ってきます。

He was arrested for carrying medicine in his pocket.
彼はポケットに医薬品を持っていたので逮捕された。

ここでは、DrugではなくMedicineという単語が使われているので、違法薬物を持っていて逮捕されたわけではないことがわかります。

一般人がが医者の許可なく持つことが禁止されている医薬品をポケットに入れて持ち歩いていたので逮捕されたというような感じになります。

Medicineのもつ意味

『Medicine』をLONGMANの英英辞典で調べると次のようになっています。

1.a substance used for treating illness, especially a liquid you drink
2.[uncountable] the treatment and study of illnesses and injuries

「病気の治療に使用される物質、特にあなたが飲む液体」となっていて、まさに医薬品です。

また、 [数え切れないほど]病気や怪我の治療と研究という意味もあります。

Medicineはまじない?

以前、健康関連のWebぺージに、広告料などを目当てに、科学的根拠がない記事が大量に記載されて問題になったことがありました。

それ以降、こうした科学的根拠のない記事やサイトに対して、厳しいチェックが入るようになったようですが、その中には、病気の治療法としてまじないのようなものも記載されていたりしました。

しかし、Medicineという単語は、実は「まじない」とも深い関係があるのです。

Weblioの英和和英辞典で、『Medicne』を引くと、次のように記載されています。

医学、(特に)内科(医学)、内科的治療、薬、(特に)内服薬、(北米インディアン間の)まじない、魔法

アメリカインディアンにとって Medicine という単語は、単に病気の治療にとどまらず「まじない」というはるかに広い意味をもっていたようです。

アメリカインディアンは、すべての事柄にMedicineをつけて、物事が上手く成就したときは良いメディシン、失敗したときは邪悪や不吉な人や物が作用した悪いメディシンと考えていたようです。

Medicine という言葉は、その起源までたどると意外な意味があったんですね。

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