嫉妬は敗北感の裏返し | 薬剤師トピックス

人間の感情には微笑ましい感情や醜い感情などいろいろとあります。
そして、醜い感情の代表といえば『嫉妬』ではないでしょうか。

「こら、そんなに怒るんじゃないよ」
「だって、そんなこと言ったって、納得いかないじゃないの!」
「まあまあ、とりあえずそこに座って! 嫉妬、Down! 」
「駄洒落を言っちゃー、おしまいよ」

駄洒落はともかく、人間という動物は、自分よりもあの人は○○○だなといった感じで、つい自分と他人とを比べてしまう動物で、そしてその結果として嫉妬してしまいがちです。

他人の成功を喜べるかどうかで人間の器がわかる

誰もが、自分の成功は嬉しいし、また自分の親兄弟や親戚が大成功をおさめると心から喜びます。
自分の仲間や中の良い人の成功に対しても、絶賛したり拍手をおくったりするでしょう。
でも、この相手が自分のライバルだったり、出世競争をしている好敵手だったり、自分の嫌いな同僚だったりした場合は、心から喜べないどころか、嫉妬したりしてしまいます。

なぜ人間は嫉妬するのか

まずは、なぜ嫉妬をしてしまうのかということについて考えていきましょう。
それは、ひと言で言ってしまえば、人間が弱い動物だからです。つまり自分や他人なんて関係なく、自己実現のために努力や忍耐をし続けられる意志が強固であれば、嫉妬なんてしている暇はありません。
そして、もう一つ、嫉妬をするということは、相手に対して敗北感があるからです。もし相手が多少の成功をしても、自分のほうが全然実力者だし、俺の地位はビクリともしない。要するに自分のほうが圧倒的に勝っているという余裕があれば、相手が多少成功したところで、別に敗北感を味わうこともなければ、自分の方が勝っているのだから、嫉妬する理由もありません。

嫉妬は羨ましいという感情がゆがんだ一つの形だとも言われています。
例えば、スポーツをやっていたとして、自分の理想となるような世界的にも大活躍している大選手がいるとします。
きっと自分もああいうふうになりたい、格好よくて羨ましいなとは思うかもしれませんが、嫉妬はしないでしょう。
明らかに世代が違ったり、実力にものすごく差があって張り合うレベルでもなければ、最初から戦うということもないので敗北感もなく、したがって憧れこそすれ、嫉妬はしないのです。

ところが自分と同じ世代で、ともに同レベルぐらいだと、ちょっと相手のほうが指導者から優遇されていると感じたり、褒められたりしているのをみると、嫉妬を感じたりすることがあります。

「何よ、うまく指導者に取り入っちゃって」
「別に実力があるってわけでもないのに、なんでアイツ、あんなにかわいがられてるのよ」

言葉にはしなくても、心の中でこんな悪口を言っていたりします。

嫉妬をなくす良い薬は、他人を喜ばせること

嫉妬は負の感情であり、自分自身にそれがマイナスのストロークとなって返ってきます。
なぜならば、それは、純粋に憧れるという向上心をもつプラスのエネルギーではなく、敗北感という負のエネルギーからきているからです。
しかし、人間は「嫉妬するな!」と言われても、そう簡単にできるものではありません。

そんな時は、発想の転換をしてしまうのです。
褒められて自分が嬉しいと思うことよりも、他人に喜んでもらうことのほうが幸せだと思うのです。
他人が喜ぶことをして、他人の素敵な笑顔、キュートな笑顔がみたい。
自分がしてあげたことで、他人が笑顔になっているのを見ると、幸せな気分になれるというように考え方を持って行くと良いでしょう。

他人に喜んでもらうことは、自分自身の喜びよりも大きかったりする場合もありますし、そういった考えでいる人を敵視するような人はよほどの天邪鬼か、根っからの悪人でも無い限りは、いないでしょう。
そして、相手が褒められていても、その笑顔を見ることによって、良かったなと素直に思えるようになっていくのではないかと思うのです。

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