入浴の一番の目的と言えば、肌を清潔に保つということになりますが、それ以外にも、入浴によって体が温まり免疫力がアップします。
さらにお湯にゆったりと浸かることで、疲労回復をしたり、リラックスしたりと多くのメリットがあります。
お湯にゆったりとつかると、体は温まり、血行が良くなり新陳代謝も活発になり、自律神経のバランスも整えることができます。
また浮力により重力から解放され、さらに水圧により刺激を受けて筋肉がほぐれてきます。
お湯の温度はどうするの
入浴において、お湯の温度というのは重要な要素ですが、目的によっても違ってきます。
熱めのお湯は、交感神経の働きを高めてくれます。
朝シャキッと目覚めたい時に、適度に熱めのシャワーを浴びるという人もいます。
熱めのお湯が好きという場合は、就寝前2時間までには入浴するようにすると良いでしょう。
なぜならば、就寝前に熱い湯に浸かると、体温が高くなり交感神経が興奮して眠りにつきにくくなってしまうからです。
熱いお湯というとだいたい41℃以上のお湯ということになりますが、めまいがするほど熱いお湯は当然、厳禁です。
また心筋系の疾患がある場合は、高温での長湯は控えたほうがよいでしょう。
リラックスした時は、副交感神経の働きが高まるぬるめのお湯がいいでしょう。
夏では38~39℃、冬では38~40℃ぐらいのお湯ということになりますが、疲れているときに、ぬるめのお湯に額が汗ばんでくるくらいまでゆっくり入るとリラックスできます。
運動したあとのぬるま湯による入浴は、血液の循環をよくしてくれるのでオススメです。
入浴剤はどう選ぶ
入浴剤は、お風呂のお湯に入れて、温泉気分を楽しんだり、美容効果を高めたりし、色や香りによりリラックス気分も演出してくれます。
保温効果、血行促進、疲労回復といった効果も期待できます。
血行促進効果については、入浴剤に含まれている硫酸ナトリウム・硫酸マグネシウム・塩化ナトリウムといった成分が効果があります。
皮膚洗浄効果がある成分としては、重曹(炭酸水素ナトリウム)や炭酸ナトリウムがあります。
一般的な入浴剤としては、無機塩類系のものがあり、温泉成分である硫酸塩や炭酸塩などが含まれていて、これらの成分が血行を促進してくれます。
無機塩類系の入浴剤には、各地の温泉を意識した名前の商品も多くなっています。
ちょっと変わった入浴剤
入浴剤の主流としては、無機塩類系の入浴剤ですが、皮膚表面の垢を落とすということでは、酵素系入浴剤がオススメです。
酵素系入浴剤は、パパインなどの酵素が配合されていて、無機塩類の皮膚洗浄作用に加えて、酵素の作用でより洗浄効果が高まります。
酵素は水の中では酵素活性の維持が難しいため、粉末や顆粒、錠剤タイプのものを入浴するときに入れて使います。
植物としてのいろいろな作用を期待するのであれば、薬用植物配合の入浴剤があります。
保湿や血行促進などを期待して、トウガラシやショウガ、ウイキョウ、カミツレ、ユズ、モノノハ、シャクヤクなどが配合されたものがあります。
薬用植物配合の入浴剤に配合される薬用植物には、芳香成分を含むものも多く、リラックス効果も期待できます。