においの正体とは | 美容トピックス

ヒトは、嗅覚をもっていて、においを感じ取ることができます。

そして「におい」は、好き嫌いといった主観がはっきり出やすい五感であるとも言えます。

例えば、異性のにおいを嗅いで、いい匂いと感じたり、不快な加齢臭と感じたりといろいろですが、においが不快というだけで、あの人はどうももう生理的に受け付けないといったようなこともあります。

においはどこで感じるのか

においを感じるには、まずはにおいをとらえなければなりません。

この臭いをとらえているのは、鼻粘膜の嗅細胞(きゅうさいぼう)です。

嗅細胞は、鼻粘膜嗅部だけにある原始的な神経細胞で、嗅細胞は、その線毛部分だけでしか、におい刺激をとらえることができません。

そして、この鼻粘膜嗅部というのは、ちょうど左右の鼻腔の天井にあたる部分、つまり鼻の奥の奥にある2~4平方センチの特殊な領域にある線毛がにおいをキャッチしているのです。

そこでキャッチされた「におい」は、キャッチしたにおい情報を嗅神経に伝えています。

酢やアンモニアなどの強烈なにおいは、これとは別のルートで脳に伝わっています。

鼻粘膜には三叉神経が広く分布していますが、ここでは鼻粘膜で感じる触覚や冷温感、痛覚などの情報とともに、酢やアンモニア、アルコールといった強い周期情報を、嗅神経とはまったく違う経路で脳に伝えています。

においの正体とは

「におい」は、においがある物体などの表面から気化した化学物質の上記が、多数の分子の集合として空気によって気色され、それが漂い、鼻腔に吸い込まれ、そこで鼻粘膜が刺激されます。

においの分類においては、イギリスの生化学者アムーアが、1,2-ジクロロエタンなどのエーテル臭、1.4-ジクロロベンゼンなどのしょうのう臭、7-水酸化ペンタデカノラクトンのようなじゃこう臭、イソ吉草酸などの汗臭、1-フェニルメチル-3-ヘキサノールのような花臭、二硫化ジメチルのような腐敗臭、酢酸のような刺激臭、メントールに代表されるハッカ臭の8種類の混合であるという説を唱えましたが、現在では、においの質は連続的なものであり、数種類の基本臭に分類することはできないとされています。

一方、生化学とは違った視点で、心理学の面から、ドイツの心理学者ヘニングが、心理学的実験に基づいてにおいを薬味臭・花香・果実香・樹脂臭・焦臭・腐敗臭の6つのグループに分類し、この基本臭を頂点とする三角柱の内部と表面上の点で表されるという『においのプリズム説』を提唱しています。

森林浴の心地よさ

化粧品や浴用剤には、リラックスできる香りとして、森林浴の香りをつけた商品が多く販売されています。

たしかに、私達は森林に入ると爽やかな匂いを感じたりしますが、これは植物の花・葉・枝・幹などから発散されている精油中のにおい物質によるもので、『フィトンチッド』と呼ばれています。

例えば、ヒバに含まれている精油成分の氷魚の基地オールや、マツの精油の主成分となっちるピネンやテルピネオールなども、フィトンチッドとなります。

植物としては、防虫効果や抗菌効果により、害虫やバクテリアから身を守るために発散しているこれらの物質を、ヒトが嗅ぐと結果的に気分爽快になり、心地よく感じるのです。

最新情報をチェックしよう!