だるくて仕事も家事もしたくない慢性疲労症候群とは | 健康トピックス

慢性疲労症候群は、ひどくなると食事の支度をしたり、シャワーを浴びたりといった普段の日常的な作業も重度の倦怠感によってできなくなってしまったりします。

学校へ行ったり、仕事を続けるといったりといった日常生活や普段の社会生活をおくるのも困難になってしまいます。

さらに、慢性疲労症候群は、はっきりとした原因はわかっておらず、長期間症状が続くこともあり、ひどい場合だと長期間寝たきりになってしまうこともあります。

診断されている患者は1割というデータも

アメリカ科学アカデミーにIOM(Institute of Medicine:医学研究所)の報告によると、慢性疲労症候群で苦しんでいるアメリカ人は、約85万人から250万人いると言われていて、診断されているのは約1割と言われています。

慢性疲労症候群は、医療費の面でも、社会面・経済面においても損失ももたらしてしまいます。

慢性疲労症候群と筋痛性脳脊髄炎

医学書などで『慢性疲労症候群』を調べてみると、古い家庭用の医学書ではその項目自体なかったりする場合もあります。

慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome:CFS)自体は、1980年代後半に米国のある地域で多発し、それから注目されるようになり、アメリカのCDC(米国疾病対策センター)によって1988年に提唱された疾患概念のため、古い医学書には載っていなかったりします。

慢性疲労症候群は、それまでもいろいろな病名で呼ばれていて、イギリスやカナダでは、筋痛性脳髄膜炎 (ME:Myalgic Encephalomyelitis)とされていたことから、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)と併記されている場合もあります。

インターネットで調べることができるMSDマニュアルなどでも、筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の記載になっています。

慢性疲労症候群はどんな症状?

万市疲労症候群は、身体診察や臨床検査で客観的な異常が認められない状況で、日常生活を送れないほどの重度の疲労感が長期間続く状態で、はっきりとした原因はわかっていません。

説明がつかない疲労が6ヵ月以上持続している状態です。

原因については、1つの原因なのか、複数の原因によるものなのかもわかっておらず、身体的な問題なのか、精神的な問題なのかについてもいろいろ研究され議論されていますが、結論には至っていません。

考えられている原因としては、感染性疾患や免疫学的異常、遺伝及び環境による影響といったものが挙げられます。

通常の疲労だと一晩ぐっすり眠れば疲れは取れますが、慢性疲労症候群の場合は、朝起きたときからひどい疲労を感じ、それが1日中続きます。

ひどい疲労を感じますが、筋力が低下しているとか、関節や神経の異常があるといったことは、ありません。

疲労の他に、そのほかに、集中力の低下、不眠、のどの痛み、頭痛、関節痛、筋肉痛、腹痛などの症状が現れることもあり、抑うつがみられることもあります。

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