時計遺伝子を始動させる朝食 | 健康トピックス

人間の体の中には、『時計遺伝子』というものがあり、その発見は2017年にノーベル生理学・医学賞の受賞にもつながっています。

そして、この『時計遺伝子』がいわゆる体内時計を管理していて、ホルモンの分泌を促したり、自律神経を整えたり、免疫機能の正常化に深く関与しています。

時計遺伝子をオンにする太陽の光と朝食

『時計遺伝子』を正しく働かせるために必要なのが、まずは太陽の光となりますが、それとともに欠かせないのが朝食になります。

朝目覚めて、カーテンを開けて日の光を浴びることで、その刺激が脳にあるメインの時計遺伝子に伝わって、それをもとに体内時計が24時間にリセットされます。

さらに朝食を取ることで、内臓や細胞一つ一つにある末梢の時計遺伝子もリセットされて、これによって完全に体内時計のリズムが整い、1日の活動がスタートします。

時計遺伝子と朝食

時間栄養学の観点からすると、時計遺伝子を活性化させる朝食は、前の晩からの絶食した時間・量・質に比例します。

つまり、前日の夕食を早めに終えて、その後何も口にしない時間、つまり絶食した状態の時間をどれだけ長くとれるかが重要で、翌朝にはバランスのよいものをしっかり食べることが大切です。

時計遺伝子を活性化するには、空腹の時間を長くとるほうがいいので、前日の夕食はできれば早めに済ませ、朝食までの時間を長くし、朝はしっかりとバランスよく食べることが大切です。

夜更かしをして、夜遅くまで起きていて、朝寝坊をし、あわてて飛び起き、着替えながら珈琲だけを口の中に流し込んで出勤というような生活は、健康上大問題なのです。

朝食は王様のように

ヨーロッパの格言に次のような格言があります。

「朝は王様のように、昼は貴族のように、夜は貧者のように食べよ」

朝は王様と言われるぐらい、朝食は大切で、肉や魚といったアミノ酸、オリーブオイルや青魚に含まれる良質のω3脂肪酸、米やパンに含まれる炭水化物、野菜などのビタミンやミネラルをバランスよくとることが良いということもわかってきています。

夜更かししちゃったし、食事の間の絶食時間を開けることから考えても、どうせ朝は時間ないんだし、朝食なんて抜いちゃえばいいでしょう、食事と食事の間の時間も長くとれるわけだしと考える人がいるかもしれませんが、朝食をしっかりと摂ることで、免疫力があがります。

何も食べないのは問題外で、どうしても時間がないというならば、コンビニでバナナを1本買い、皮を剥いて食べるだけでも、時計遺伝子の始動につながりますし、カロリーも補充できます。

またバナナは、章持つ繊維もミネラルも豊富で、腸内環境を整え免疫力アップにもつながりますので、どうしても時間がないという時は、バナナ1本でも口にすると良いでしょう。

この『時計遺伝子』の始動はとても大切で、うまく始動しないと体内時計のズレが生じてしまい、それがホルモン分泌の異常や、新陳代謝の不調をまねき、その結果、免疫力が落ちてしまいます。
こうなると、生活習慣病や肌荒れを起こしやすくなり、老化も進行しやすくなり、ストレス太りや、メンタル面でのイライラ、うつ病などになりやすくなってしまいます。

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