八重歯というと、最近では『付け八重歯』が流行したり、『八重歯ガール』なんて言葉が使われたりしています。
八重歯がチラッとのぞく笑顔は、少し幼く見えてキュート、あるいは小悪魔的なイメージがして、男性の好みにもよりますが、意外と男性が魅力を感じるチャームポイントになっていたりもします。
最近では、個性を表現する手法として、『付け八重歯』が選択肢の1つにもなっています。
八重歯はいいことばかりではない
八重歯だと可愛く見えると喜んでばかりもいられません。
キュートに見えるという女性にとって大きなメリットがある八重歯にも、デメリットがあるのです。
両側の歯に挟まれて飛び出している八重歯は、それ故にケアが難しくなっています。
したがって、八重歯の部分を中心に、虫歯や歯周病になりやすくなります。
しっかりとしたオーラルケアが必要です。
八重歯がある人は正常な歯並びの人以上に丁寧なブラッシングをしないと、歯周病や口臭などのトラブルを引き起こしてしまいやすくなります。
さらに、尖った犬歯が八重歯になっている場合は、八重歯の生え方によっては歯茎や唇・舌などを傷つけてしまう可能性があります。そしてそれがさらにその傷が口内炎の原因になってしまうことがあります。
歯科医に言わせると、歯の健康という側面で考えるのであれば、むしろ八重歯は矯正すべきなのです。
従って、歯科医にも「八重歯を矯正して揃えたい、歯並びを良くしたい」というよりも、「八重歯にしたい」という依頼があるようです。
しかし、多くの歯科医は、たとえ患者さんからの要望があっても、歯科衛生的には虫歯になりやすい、歯周病になりやすいということから、要望を拒否するところも多いようです。
なぜ八重歯は女性に多いのか
八重歯は、子供が5~6歳になると、乳歯が抜けて永久歯が生えてきますが、この時にできあがってきます。
歯の生え変えの時に、犬歯は他の歯より遅く生えてきます。
従って、両側の歯に挟まれて、上手くスペースに収まりきらないと、両側の歯に挟まれて前に飛び出してきます。これが八重歯です。
では、なぜ女性に八重歯が多いかというと、歯の生え替わる時期、女の子は男の子よりも成長が早く、歯の生え変わりが早く始まるため、まだ顎が完全に発達していない時期から生えてきてしまいます。
すると、骨がまだ小さい状態で、どんどん大きな永久歯が生えてくるので、スペースが小さくなりやすく、八重歯となる確率が男の子よりも高くなります。
男性でも八重歯の人がいますが、これも子供のころ、まだ顎の骨が発達しきる前に早くから永久歯が生え変わったためです。