掻けば掻くほど痒くなる | 健康トピックス

湿疹や蕁麻疹で痒いとき、ついつい掻いてしまいがちです。

強烈な痒さはとても耐えがたいものがありますが、掻くことでその瞬間はそのつらさが少しは解消されます。
しかし、掻くことによってさらにつらくなってしまいます。

痒みがうっとうしい症状の理由の一つに、痒いは掻けば掻くほどさらに痒くなるという点にあるのです。

掻いてしまったために重症化

皮膚の痒みは、痒くて掻いてしまったために重症化してしまうことがあります。

痒みがあると、それが気になる他のことが何も手につかなくなるというところも困った点です。

掻けば掻くほど痒くなるしくみ

肌が刺激されると、マスト細胞という細胞からヒスタミンという物質がでてきて、これにより痒みが発生します。
その時に皮膚を掻いてしまうと、さらにその刺激によって、ますますマスト細胞からヒスタミンが大量に出てきて、痒みが増してしまいます。

さらに、皮膚を掻くことによって、同時にわずかですが痛みが生じます。この痛みをやわらげようとして、セロトニンが分泌されるのですが、このセロトニンが、さらに痒みを強くしてしまいます。

つまり、痒いから掻きむしる。掻きむしることによって肌が傷つく。肌が傷ずくことによって刺激を受けやすくなる。刺激を受けやすくなることで症状が悪化する。症状が悪化してさらに痒みが強くなるという悪循環におちいってしまうのです。

この掻くことによってさらに痒みが強くなるという一連の流れは、『イッチ・スクラッチサイクル』と言われています。
イッチは痒み、スクラッチは掻くことになります。

痒いときに掻くととどんなことが起こるのか

痒みを感じる神経は、皮膚に多く分布していて、痒いを感じたからといって掻いてしまうと、この痒みを感じる神経が刺激され、脳に伝達されます。
しかし、神経の細かい分岐点などで、その情報が逆流することがあるのです。

すると神経の末端からサブスタンスPという物質が放出されてしまいます。このサブスタンスPは、マスト細胞を刺激してヒスタミンの分泌を促します。
するとそのヒスタミンがすぐそばにある痒みの神経を刺激することで新たな痒みが脳に伝達されていくことになります。

さらに悪いことに、掻き続けていると、痒みの神経が敏感になり皮膚の奥深いところから表皮まで伸びてしまいます。
掻くという刺激が皮膚に対して繰り返されていると、脳はそこにどんな異変が起こっているのかを探ろうとし、表皮細胞から出る神経性調印しが増えて、痒みの神経が伸びてしまうのです。

だからこそ、痒いときは掻くなというのは正しいのです。