夏、汗をかいた後、喉の渇きを潤してくれるスイカは、明治時代以降、現在いたるまで私たちの生活に合わせた形での品種が、どんどん開発されてきています。
スイカは、丸ごとであればそのまま風とおしの良い場所に、カットしたものであればラップで包んで冷蔵庫で保管すると良いでしょう。
やっぱりほとんどが水?
スイカは中国を経由して17世紀に日本に伝わったと言われていますが、江戸時代には果肉の赤色が血を連想させるということで敬遠されていたようです。
スイカというと、そのみずみずしさから、ほとんど水というイメージがありますが、実際のところどうなのでしょうか。
実は、スイカは、その約90%以上が水分になっていて、利尿作用があり、むくみを解消し、カリウムを比較的多くふくんでいて、血圧を下げる効果も期待されています。
スイカというと、メインは赤色の果肉のものですが、黄色の果肉のものも市場に流通しています。
赤い果肉のものはリコピン、黄色品種のものにはβ-カロテンが多く含まれていますが、どちらも抗酸化作用に優れていることから、アンチエイジング効果も期待されています。
スイカの皮の白い部分も有効活用
スイカと言えば、赤や黄色の果肉の部分は美味しいのですが、スプーンですくって食べると、皮の下の白い部分は残します。
この皮の下の白い部分には、シトルリンという血管を強化する働きがあるアミノ酸が豊富に含まれていて、新陳代謝促進効果が期待できます。
このスイカのシトルリンが豊富に含まれた皮の下の部分は、通常は果肉を食べた後のゴミとして捨ててしまいますが、かたい表皮の部分だけを取り除き、塩漬けやぬか漬けなどの漬物にすると歯ごたえがあり美味しくいただくことができますし、しろうりのような味と食感を活かして、炒め物にもおすすめです。
シトルリンは、スイカやメロン、とうがんといったウリ科の植物に多く含まれるアミノ酸で、むくみや冷え性を改善し、肌の調子を整える働きが期待されます。
スイカの種って食べれるの?
スイカの種を食べたら、お腹が痛くなるとか言われますが、実際にスイカの種は食べられるのでしょうか。
スイカの種をうっかり飲み込んでしまって、大丈夫かなと心配する人もいますが、結論からいうと、スイカの種はうっかり食べてしまっても問題ありません。
スイカの種は外側が固くなっていて、食べてしまっても消化されずそのまま排出され、消化不良を起こすことはあるかもしれませんが、中国では普通に食材になっているほどです。
スイカの種は、不飽和脂肪酸であるリノール酸が豊富に含まれていて、それ以外にも、カリウム・マグネシウム・リンといったミネラルがたっぷり含まれています。
中国をはじめ東南アジアの国々では、スイカの種子を食べる習慣もあり、フライパンなどで乾煎りして塩を振って食べるそうです。