私たちの身体は、その60~70%は水分でできているといわれています。
そして意外なことに、ヒトの身体の中で最も多く水分を含んでいる組織が筋肉なのです。
体重60kgの成人男性の場合は、筋肉に20Lもの水分を蓄えています。
実際に牛肉で見てみても、牛肉の赤身は80%の水分を蓄えているのに対し、牛肉の脂身部分は20%しか水分が含まれていないことがわかっています。
高齢者が脱水症状を引き起こしやすい理由とは
多くの水分を体に蓄えていると、サウナに入るとすぐに汗がでてきて、サウナの中でも体温が37台からほとんど上がってこない。熱を外にうまく出す理想的な体になっています。
ところが加齢などの理由で筋肉が落ちてくると、例えば同じ体重で筋肉質な人と比べると体内の水分が5~10Lも少ないということがあります。
こういったいわゆるドライボディーだと、筋肉が少なく水分を体に溜めておくことができず、脱水状態を起こしやすくなるのです。
脱水のサインに早く気づけ
熱中症にならないためにも、脱水のサインにいち早く気づくことが大切です、
脱水のサインには次のようなものがあるので注意してください
- 口の中がネバネバしている
- わきの下が乾いている
- 手の甲をつまんで離した時、3秒間跡が残る
- 便秘ぎみ
- 体重の急激な減少(ダイエットなど)
こういった場合は、脱水を起こしやすい状態になっているので十分注意が必要です。
ダイエットなどで食事を1回ぬくと、コップ2~3杯分の水分が不足します。
しっかりと食事を摂ることが大切で、もし食事を抜いたのであれば、それに見合った水分を補給しておくことが肝心です。
熱中症になりにくい体づくり
筋肉量が少なく、水分を体に溜めておくことができないいわゆるドライボディーの人は、熱中症になりやすいということですが、こうした人は、筋肉を増やして水分が溜められるようにしたいものです。
そして、身体の筋肉量を増やすのに効率が良い方法が下半身を鍛えることです。
なぜならば、身体の筋肉の6割は下半身に集中しているこらです。
下半身を鍛えることで、熱失神などの予防につながります。
特に夏場は暑さから血管が広がり、血液が下半身にたまりやすくなります。そうすると脳の血流が不足して熱失神を起こしてしまいます。
もし、下半身の水分が十分にあれば、血液を上半身にうまく戻すことができるのです。
室内でも下半身を効率よく鍛える
室内で無理なく下半身を効率よく鍛える方法として、楽々スクワットがあります。
楽々スクワットは、高齢者でも無理なくできるスクワットです。
- 椅子や机などにつかまって、両足を肩幅に広げて立ちます。
- 両膝をゆっくりと曲げます。
- 両膝をゆっくりと元にもどします。
ポイントは、少しきついと感じるくらいまで行うのがポイントです。
これを朝夕10回ずつを目標に行います。
膝や腰が痛い場合は無理をしないこと、そして終わった後は30分以内にコップ1杯の牛乳を飲んでたんぱく質と水分を補給すると良いでしょう。