加齢とともに、新聞の文字が見づらくなった、近くが見えづらいためいろいろと本を読んだり、日記を書くのにも苦労するといった声がよく聞かれます。
眼で動脈硬化がわかる
歳とともに起こってくる老化現象の一つに老眼があります。
眼は非常にめずらしい器官で、生活習慣病の原因ともなる動脈硬化ですが、普通は血管が動脈硬化を起こしているかどうかは、体の外からはわかりません。
もちろん、最近ではいろいろな検査機器が発達し、いろいろな検査をすることによって、体の中の血流の様子を知ることはできますが、それを肉眼で覗くことはできません。
しかし、眼は、眼底を眼底カメラや眼底鏡を使って覗くことで、動脈や静脈の様子を直接見ることができます。
もし、全身の血管で動脈硬化が進んでいれば、眼底の細い血管にもその変化が表れてくるので、眼底を覗くことで、全身の動脈硬化の進行状況も確認することができるのです。
40歳から意識する老眼
老眼になると、 近くの細かい字が読みづらくなったり、近くから遠く又は遠くから近くへと距離の違うものにピントを合わせるのに時間がかかるようになります。
具体的には、新聞や辞書などの細かい字を読む時に、以前よりも目から離さないと読みづらくなってきているとか、少し暗くなると本などの字が読みづらくなってきているといった症状があれば、老眼のはじまりと言えます。
こうした症状は、歳とともに目から近点までの距離が少しずつ長くなっていくために、近くのものにピンとを合わせることが年々難しくなっていくのです。
個人差はありますが、近点は30歳では14㎝であるのが、40歳では22㎝前後と言われています。
そして30㎝になるのがだいたい45歳前後と言われていて、このくらいの歳になると、近くが見えづらいということに気づく人が増えてきます。
三点寄り目カードで老眼を改善
寄り目の改善には、大阪の眼科医の井村尚樹氏が考案した『近見輻輳票:(きんけんふくそうひょう)』がよく使われます。
アンチエイジング医科学研究室室長の日比野佐知子氏は、これを応用して『三点寄り目カード』というものを開発しています。
カードの端の三角形に切り取られた部分を鼻に当て、顔とカードを90度になるように手でもち、一番遠い園の中心にある黒い点を1秒間凝視します。
そして同様に、真ん中、手前と円の黒い点を順番に1秒ずつ凝視します。
このとき、いずれの場合も、直線が円の中心でクロスし、円の中心を頂点に三角形が見えるようにします。
これを1日3回、1カ月続けます。
こうすることで、衰えた毛様体筋を鍛えることができ、それにより筋肉の柔軟性を取り戻すことができるため、ピント合わせがうまくいくようになっていきます。
具体的なやり方は、『視力が大幅にアップする No.1自力療法』に記載されていて、この本には、『三点寄り目カード』もついているのでオススメです。