『三つ子の魂百まで 』と聞くと、「本当にそうなの? 私、3歳より前の記憶なんてほとんどないんだけど・・・」というような声が聞こえてきそうです。
しかし、脳の発達に関係するニューロンの数は、1歳頃にはピークを迎えるということがわかっていて、乳幼児期に人格形成の基本が出来上がることについても、科学的に証明されています。
三つ子の魂百までで大切なこと
三つ子の魂百までが、単なることわざではなく、科学的根拠もあるというのであれば、3歳になるまでがとても重要だから、それまでしっかりしつけをしないとと思う親もいるかもしれませんが、そういうことではありません。
なぜならば、どんなにしつけても、3歳という年齢は、相手への思いやり、ましてや社会のルールをしっかりと理解させるというのは、無理がある年齢だからです。
それでは、3歳までに何が大切なのかというと、安心できる環境の中で愛情に包まれて育てられたかどうかという、愛される経験になってきます。
愛されることで、信じる心を持ち、自信を育んでいけるのです。
腸内環境の三つ子の魂

さて、話しは腸内フローラに移っていきますが、乳酸菌の棲家となるべく腸内フローラの原型は、3歳ぐらいまでに作られることがわかっています。
そしてそれ以降は、善玉菌と悪玉菌の縄張り争いが死ぬまで続くのです。
人間は、まず赤ちゃんとして生まれる前、つまり母親の胎内にいる時は、無菌の状態になっています。
そして生まれてくるときにはじめて細菌と出会うことになります。
それから母乳を飲み、やがて離乳食を口から入れるようになり、体に触れるあらゆるものからどんどん細菌を体内に取り込んでいきます。
腸内フローラを構成する細菌の多くは、赤ちゃんのときに主に母親から受け継ぐとされています。
それから周りの環境によっても変わってきます。
殺菌・抗菌のしすぎは良くない
もともと清潔好きで知られる日本人ですが、最近では、コロナ禍などもあり、やたらに殺菌・抗菌が注目されています。
しかし、あまりにも清潔にしすぎてしまうと、体内に入ってくる菌の数や量も減ってきてしまい、腸内フローラをきちんと育てることができなくなってしまいます。
しょっちゅうアルコールで手指消毒したりする人もいますが、皮膚にも常在菌がいます。
これらの常在菌に触れることで、人間は免疫力を獲得していきますので、あまりにも菌を排除しすぎてしまうと、かえって免疫力が下がり、いろいろな病気に感染しやすくなってしまうものです。
もちろん、きちんとした感染対策は必要ですし、大切ですが、あまりにも清潔ということに関して完璧を求めてしまいすぎも問題なのでしょう、
この辺のバランスは、非常に難しいものがあるのかもしれません。