食用・薬に使われる亀 | 健康トピックス

英語でカメを表現すると、大きく分けて2種類の単語が浮かんできます。
陸上に生息している亀は、Tortoise(トータス)になります。ウルフルズのボーカリストであるトータス松本さんや、ガメラはこのTortoise(トータス)になります。
またウサギとカメの童話に出てくる亀さんは、このTortoise(トータス)になります。

一方、ウミガメは、Turtle(タートル)になります。タートルネックの turtle です。
アメリカの人気アニメ『ミュータントタートルズ』で活躍している亀は、Turtle つまり、ウミガメということになります。

さて、前置きはこのくらいにして、食用や薬として使われている亀についてみていくことにしましょう。

食用で利用されるすっぽん

すっぽんは、スッポン科スッポン属の暖かい地方の淡水に棲む亀で、アジア・アフリカ・北アメリカなどの河川や湖沼に生息しています。

日本では、主に四国や九州地方に分布していますが、日本の国産すっぽんは、九州地方や浜名湖で養殖されているものが主流になっていて、天然のものは中国産などが多くなっています。

日本のすっぽんは、日本スッポンで中国・台湾・ロシアなどに生息しています。
アメリカを中心にカナダ、メキシコなどには、フロリダスッポントゲスッポンが生息していて、どちらも食用として利用されています。

すっぽんと言えば、疲労回復・滋養強壮というイメージがありますが、ビタミンB1に加えビタミンB2、コラーゲンも多く含んでいて、肌や髪を美しく保つ働きもあります。

さらにビタミンAも多く含まれていて、粘膜を丈夫にし抵抗力を高めるのにも役立ちます。

すっぽん鍋として鍋料理に好んで用いられるすっぽんですが、鍋料理にすると、すっぽんに含まれているコラーゲンがゼラチン質となって溶けだしてきます。

若い肌を保つためにも、皮膚や血管の老化を防ぐにも、すっぽん鍋はスープまで残さずにいただくと良いでしょう。

すっぽんに含まれているコラーゲンは、血管の細胞を丈夫にしなやかにし、体組織を活性化して免疫力を高め、カルシウムの骨組織への吸収も促し、骨や歯を丈夫にする働きがあります。

漢方としても用いられるすっぽん

スッポン科のシナスッポンの背部甲羅は、漢方生薬としても用いられます。
すっぽんの甲羅は、鼈甲(べっこう)』といって漢方薬に使用され、滋養強壮、鎮静、造血の目的で使われています。

主成分は、ニカワ、カルシウム、リンなどになっています。

漢方生薬として利用される亀板

漢方では、『亀板(きばん)』という生薬があります。

これは、ツチガメ科の亀 Chinemys reevesii (クサガメ)やイシガメ科の腹部甲羅を利用しています。背部甲羅も使用することもあります。

その主成分は、カルシウム、凛、脂肪、ニカワ、ケラチンですが、解熱鎮静作用があるとされています。

また、医食同源という考えから薬膳に用いられます。

イシガメ科の亀の原産地は、中国の河北省、湖南省、江蘇省などで、体のほてりやのぼせなどにも用いられています。妊婦には禁忌になっています。

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