鍼灸の資格と健康保険 | 健康トピックス

鍼灸は、鍼(針)及び灸(もぐさ)そのものや、それらを用いて痛みや痺れなどを治療する治療法、あるいはその治療体系を指す言葉になっていて、その歴史は漢方よりも古いとされています。

鍼灸の鍼と灸

にはいろいろあって、最も一般的と言われているのが、『毫鍼(ごうしん)』と呼ばれるもので、多くの場合、鍼管に差し込んで打っていきます。

滅菌して用いるのですが、現在ではプラスチックの鍼管がセットになっているステンレス製の滅菌済みディスポーザブル鍼 (ディスポ鍼)が主流で使われています。

だいたい鍼の長さは15mm~60mmで、その太さは0.12?0.34mmになっていて、刺す部位の深さや与える刺激の強さに応じて使い分けられています。

は、ヨモギの葉を乾燥させてから手で捻ってつくった艾をツボに置いてそれを点火することで熱を発生させてツボを熱刺激することで治療効果を出していきます。

ツボって何?

鍼灸の話をするときに避けて通れないのがツボ(経穴)になりますが、鍼灸を行う治療ポイントがいわゆる『ツボ』と呼ばれ、ツボは全身にあります。

ツボの位置は特定されており、経絡でつながっているものを『経穴』といい、経絡でつながっていないツボを『奇穴』といいます。

病気がおこると、経絡を通じて圧痛や発赤などの反応が経穴に出てくることから、経穴は反応点になっていて、その経穴に鍼灸を施すことで経絡を通じて治療ができる治療点にもなっています。

鍼灸では、病気で滞った気血を改善させることで治療をしていきます。

全身のツボは、すべてに名称が付けられていて、経穴の位置は、現在世界保健機関(WHO)により統一されています。

ツボもあくまでも機能的な存在であり、西洋医学の神経やリンパ管のようにその走行や構造は解剖学的・形態学的にも解明されていませんが、それがまた東洋医学の不思議なところです。

鍼の禁忌

鍼は、打つべき人でない場合、また注意点があり、基本的には小児・精神不安定な人、飲酒している人、認知レベルに問題がある人は、意思疎通が取れず危険なため、また妊婦は胎児を刺す危険性があるため禁忌です。

鍼刺激が強い場合は、悪心や嘔吐、めまいなどの自律神経反射が起こることがあり、また小血管を刺してしまうことによる出血のリスクもあります。

鎖骨上部や背部などでは鍼が肺に到達しやすく気胸が起こりやすいので注意が必要で、肝臓や腎臓も比較的体表に近いために誤って刺さないように注意が必要です、

鍼灸の資格は国家資格になっていて、鍼を行うはり師、灸を行うきゅう師がありますが、この2つをダブルライセンスとして持っている人も多くなっています。

鍼灸の健康保険について

鍼灸の健康保険については、神経痛?リウマチ?腰痛症・五十肩?頸腕症候群?頸椎捻挫後遺症、その他これらに類似する疾患である運動器疾患の患者が、医師の治療を一定期問受けて治りにくいと診断されたものについて、はり師・きゅう師が治療するといった場合に限り、健康保険の給付対象となっていますが、詳細は保険ごとに異なるため、事前に保険者に問い合わせをしたほうが良いでしょう。

最新情報をチェックしよう!