好奇心という観点からすると、好奇心が旺盛で、何にでも挑戦したがる人がいます。
ちょっと興味が湧けば即実行してしまうタイプで、バンジージャンプを楽しんでしまったり、何かをやる機会があればすぐに挑戦したりします。
一方で、何に対してもあまり深い興味を示すわけでもなく、淡々と日々の生活を営んでいる人もいます。
好奇心も遺伝子で決まる
人間の性格は遺伝子で決まるということが言われますが、もちろん100%遺伝子によって決まるわけではありませんが、大きな影響を与えていることは間違いありません。
双子を対象とした研究によると、性格の50%が親からの遺伝で決まると言われています。
遺伝の影響を受けやすい好奇心
そして性格も遺伝するのですが、遺伝の影響を受けやすい気質というものがあります。
人間の性格の中でも、新奇性追求にあたる好奇心や積極性といった部分の気質は、遺伝子によって左右されることが分かっています。

新しいものやめずらしいものを積極的に追い求めていくかどうかは、親からの遺伝子によって決まってくるというわけです。
好奇心に深くかかわる部分は、『新奇性追求遺伝子』と呼ばれ、ドーパミン受容体の1つであるD4DR遺伝子になります。
この遺伝子は一部に配列が繰り返しになっている部分があるのですが、この繰り返しは短いものでは2回、長いものでは10回となっていて、この繰り返しの回数が多い人ほど、新奇性追求の性格傾向が強いのです。
日本人がおとなしいの遺伝子の影響?
もちろん遺伝子の影響を受けやすい性格や気質の傾向は、新奇性追求だけではありません。
いろいろな部分が影響しあって性格や気質ができてくるのですが、日本人は、おとなしい、遠慮深いといったようなイメージを持たれます。
その理由の一つが、この『新奇性追求遺伝子』です。
日本人は、D4DR遺伝子の繰り返しは4回繰り返しという人が多くなっています。
一方、アメリカやラテン系の人は7回繰り返しの人が多くなっています。
こうした事実も、日本人の性格には影響を及ぼしているのかもしれません。
ギャンブラーの子はギャンブラー
遺伝により影響を受けやすい性質は、新奇性追求のほかにも、衝動性や浪費癖、秩序の無視などがあります。
ギャンブルでお金を使い果たしたりするのも、遺伝的に受け継いでしまっている可能性がります。
ただ、だからといって、「俺がギャンブラーになっちまったのも、親もギャンブラーだったからだ」と親を責めてもはじまりませんし、親がギャンブラーな性格だから子もギャンブラーな性格になるのは少し違います。
遺伝で受け継ぐのは、そっちの方向へ転びやすい傾向がある、つまりギャンブラーになりやすい傾向があるというところまでであって、必ずしもギャンブラーみたいになるわけではありません。
もちろん、環境によって左右される部分もものすごく大きいのです。