忙しいときに子供から話しかけられると、ついつい「今、忙しいんだからあっちへ行ってて!」と言ってしまいがちになります。
しかし、子供の成長ということを考えると決して好ましいことではありません。
話し下手のなっていく子供
子供の話しを、「今、忙しいんだから!」といってあまり聞いてあげなかったり、聞いていても不愉快そうな顔をしていたりすると、それは子供に伝わるものです。
もしあなたが子供だったして考えてみるとわかりやすいかと思います。
例えば、なにかを発見して、そのことを誰かに伝えたいとワクワクします。
そして、そばにいるお父さんやお母さんにそれを伝えようとします。
しかし、ちょうどその時、家事や仕事で忙しかったりすると、子供の話しを聞くのが面倒くさくなってしまうものです。
ちゃんと話を聞いてあげなきゃと理性で思っても、表面上は話を聞いている風でも、ついつい面倒くさいという気持ちが顔にでてしまったりするものです。
すると、子供は敏感にそれを察知します。
そして子供は、話ししててもなんか面倒くさそうだし、なんか話をするのが悪いみたいだと思うようになっていきます。
パブロフの犬と同じ
パブロフの犬と言えば、条件付けですが、米国の心理学者であるジョン・ワトソンは人間の複雑な感情も、条件付けが影響しているということを実験で示しています。
赤ちゃんに白いウサギのぬいぐるみを見せるたびに大きな音をたてて赤ちゃんを泣かせること繰り返すと、赤ちゃんは白いウサギのぬいぐるみが近づいてきただけで怯えて泣き出すようになります。
子供が一生懸命に話そうとしたときに、「あっちへ行ってて」と拒否したり、話は聞いても面倒くさそうで嫌な顔をしていると、子供に「会話⇒怒られる⇒怖い」という条件付けができてしまいます。
すると、会話をすることが怖くなり、話し下手になってしまう可能性があります。
子供の能力を伸ばしたければ話しを聞く
子供がする話は、大人からしてみるとたわいもない話であったり、どうでもいい話である場合のほうがほとんどです。
でもそんな内容であったとしても、喜んであげたり、笑ってあげたりすると、子供は会話は楽しいものだと思うようになります。
自分が話をすることで、相手が笑って喜んでくれるというのは、子供にとっては『報酬』になるのです。
そしてますます会話を楽しむようになり、そうしたことを繰り返すことで、次第に会話のテクニックも上がっていくのです。
子供の能力を伸ばしたいのであれば、面倒くさくても、たわいのない話であったとしても、喜んで子供の話しを聞いてあげることが重要なのです。