心は脳を変える | 賢脳トピックス

心は脳を変えるというと、そんな馬鹿なことはないと思う人も多いと思いますが、どうやら心は脳を変えることができるらしいのです。

1900年をすぎると、いろいろな脳科学者が脳について研究を重ね、その中でも、大人のサルに新しい芸を教えるのは可能かどうかという実験が行われ、それは可能であるということが証明されました。

脳は歳を重ねるとともに衰えていくと考えられていましたが、脳の神経回路は経験に応じて変化しているということがわかりました。

人間の脳は進化している

1996年、米国のニュージャージー州にあるプリンストン大学のエリザベス・グールドが、人間やサルなどの霊長類の脳は、常に新しいニューロンを創造し続けていることを証明しました。

1998年には、スウェーデンのイェーテボリ大学の神経科学者であるピーター・エリクソンが、人間の記憶を司るとされている海馬は、新しいニューロンを生涯にわたって作り続けるということをつきとめました。

つまり、人間は、脳のシステムを変化させたり、強化したりするための物質を常に作り出しているということがわかりました。

うつの改善にも心が大切

うつ病は、治療しても再発しやすかったりします。

ちょっとしたことで、悲観的になったり、自分を責めてしまったり、そしてそれが絶望感や無力感につながり、自信をなくしてしまったりします。

ネガティブな思考が延々と続くと、それがエスカレートしていき、人生からエネルギーをすっかり奪い取ってしまったり、見たり考えたり、感じたりすることの全てが暗い現実の象徴にさえ思えてきてしまいます。

しかし、こうした現実は、心が作り出した虚像にすぎません。

脳は、心に忠実であるので、ストレスや恐れといったネガティブな思考回路を自ら太くしていってしまっているのです。

うつ病は、脳の特定部位の機能不全ではなく、神経回路のつながり方に原因があり、患者が思考を転換するに従い、神経回路は自然に修正され、悩みや不安に関わる領域の活動が治まっていきます。

気分を変えるだけえ幸せな人生が待っている

人間は、どんな経験に対しても、積極的に心を開いていけば、神経回路が活性化されるようにできています。

多くの人が、ある出来事をきっかけとして、それまでよりもより思慮深くなったりとか、自我がはっきりと確立されるようになったという経験を持っていると思います。

そのとき、神経回路のつながりの弱い部分は強化され、間違っている部分は修正され、幸せや優れたパフォーマンスが持続するような新しい回路が出来上がっていくのです。

つまり、気分を変えるだけで、神経回路に変化がうまれ、幸せな人生が実現していくのです。

もし、自分は不安やストレスを司る脳の回路が太いため、何でも悲観的に考えてしまう傾向があると思っているのであれば、それは修正していくことができます。

楽しいことを考えて、幸せな気分で、ポジティブな気持ちに慣れるように練習をすると良いでしょう。

ゆっくりと時間をとり、ポジティブな気持ちになる練習として瞑想をはじめてみても良いでしょう。

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