数学脳は遺伝する | 賢脳トピックス

数学は、人生の進路を決める時にも、重要な要素になるくらいで、理系か文系かを決める際、『数学が得意かどうか』が一番大きな意思決定要因になっているとも言われています。

数学が得意かどうかがわかる問題

数学が得意かどうかは、学校のテスト問題などでもわかると思いますが、数学が得意かどうかを示す言葉として、「数字に強い」とか「数学的センスがある」というような言われ方をすることもあります。

数学力を試すのに有名な問題があるのでご紹介します。
制限時間は3分ですので挑戦してみてください。

【問題】
3人連れの女性がホテルにやってきました。
ホテルのオーナーは、「空いているのは総額一晩3万円の部屋だけです。」と言ったため、この3人の女性は一人1万円ずつ出して泊まりました。

ところが翌朝、ホテルのオーナーは「女性のみのグループは2万5000円に割引キャンペーン中」だったことを思い出しました。
そのため、オーナーはボーイに間違えて多くもらってしまった5000円を返金するように言いつけました。
しかしこのボーイは、「5000円は3人で割り切れない」と考えて、自分の懐に2000円をくすね、3人の女性には「女性割引です」と言って1000円ずつ返金しました。

さて、3人の女性は、一人1万円ずつ払って、最終的に1000円返金されたので最終的に部屋代を1人9000円ずつ出したことになります。
つまり合計で2万7000円になります。
これにボーイがくすねた2000円を出すと、あれれ2万9000円にしかなりません。
さて、1000円どこに消えちゃったのでしょう?

数学力を試す問題の種あかし

収支計算をすれば、わかりやすいと思います。
まずはオーナーですが、本来なら2万5000円を受け取るところ、3万円をもらってしまったので、5000円を返したので、帳尻が合っていて問題ありません。
女性の客ですが、本来3人で2万5000円なので、一人当たり支払うべき金額は8333.33円です。
ところが、1万円払って1000円しかキャッシュバックされていないので、9000支払っていて、666.67円損しています。
ボーイですが、本来はもらえないはずの2000円をもらっているので、2000円の得しています。
しかし、このボーイがくすねた分の2000円は、女性たちからすれば宿泊代に含まれて請求されている9000円の中に入っています。
本来は、女性が払った2万7000円に、ボーイが返金した3000円を足すべきで、これで合計3万円になります。

数学力と遺伝子

ケンブリッジ大学の研究によると、LSG1遺伝子FAM43A遺伝子の間に位置するrs789859というSNPに、数学的思考力と深い関係があることがわかっています。

GGの遺伝型の人は数学的思考がやや得意、GTの遺伝型の人は数学的思考がやや苦手、TTの遺伝型の人は数学的思考が苦手なのだそうです。

ちなみに、2013年にOECD(経済協力開発機構)が発表している「国際成人力調査」によると、日本人の「数学的思考力」は世界1位ということで、意外と日本人は数学が得意なのかもしれません。

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