英文法が英文を読むときに必要な理由 | 賢脳トピックス

よく英文法なんてわかってなくたって、英文なんて大意がつかめればいいんだろ? 
細かいところの英文法なんて適当でも大意がつかめれば問題ないじゃないかという人がいますが、これは間違いです。

簡単な英文なら確かに英文法は不要

英文なんて、英文法が多少いい加減でも、英単語の意味がすべてわかっていれば、あとはその単語を意味がある形でつなげればどうにかなるというのも半分は当たっています。

例えば、次の文章はどうでしょうか。

My predecessor criticized a subcontractor executive.

predecessor:前任者
criticize:批判する
subcontractor:下請け人、下請け会社
executive:役員・重役

単語レベルとしては、英検準1級以上・TOEIC730点以上・最難関大レベルのpredecessor、さらにはそのレベルでも出てこない頻度が低いsubcontractorという難しい単語が含まれています。

しかし、単語の意味さえ分かっていれば、誰でも
「私の前任者は下請けの役員を批判した。」と単語を並べるレベルで訳すことができてしまいます。

せいぜい、criticizedが、-edで過去形であるという基本中の基本さえわかっていれば、しっかり過去形で訳すことができてしまうのです。

複雑な英文になると英文法は必要

ちょっと複雑な英文になるとどうでしょう。

The basketball player my friend said would be a great basketball player is going to the United States.

「私の友達が素晴らしいバスケットボール選手になるだろうと言っていたバスケットボール選手はアメリカに行きます。」

さきほどの英文と比較すると、難しい単語は一つも使われていません。
ところが、これを英単語を並べて訳そうとすると、わけがわからなくなってしまいます。
バスケットボール選手? 私の友達? えっ?? 偉大なバスケットボール選手になる? アメリカに行く??
アメリカに行くのは私の友達??? となってしまいます。

英文法の知識があれば、The basketball player と my friend と名詞が2つ続いていることがわかります。
さらに、seid と would be と動詞が2つ並んでいることもわかります。

英文法が理解できていれば、名詞が2つ並んでいるので、my friend の前に関係詞が省略されているんだなとすぐに見抜け、my friend 以下の部分が、the basketball player を修飾しているということがすぐにわかります。

さらに、said と would be と動詞が2つ並んでいるので、said と would be の間に、the basketball player が省略されているということがわかります。

複雑な英文ほど英文法でしっかり分解

複雑な英文ほど、英文法で分解して、しっかり意味をとらないと、誤訳のもとになってしまいます。

先ほどの文を例にしてみると
The basketball player my friend said would be a great basketball player is going to the United States.

文の形、品詞の並びから関係代名詞が省略されているということをすぐに見抜き、”my friend said would be a great basketball player” が ”the basketball player”を修飾していると判断できるかどうか、そして、"The basketball player my friend said would be a great basketball player" までが1つの名詞で主語になっているということを見抜けるかがカギになってきます。

さらには、saidとwould beの間にはもともとはthe basketball playerが入っていたということが理解できているかが、英文法の力になります。

英文法の知識があり、しっかり運用する力がないと、単語は全部知ってるはずなのに、なんで訳せないんだろうということが起こってしまうのです。

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