よく受験勉強にしても、資格試験にしても、頭で覚えていく勉強をします。
とにかく覚えて、覚えて、頭に叩き込んで、多くの知識を詰め込んだ者が、最終的には合格に近くなります。
どうしても、知識偏重タイプの試験であれば、そうなってしまいます。
日本人が英語が苦手なのは勉強法が間違っているから
日本人の多くは、勉強は頭で覚えるものという潜在意識があります。
これは、英語においても同じことです。
受験勉強というと、参考書を買ってきて、そこに記載されている内容をひたすら暗記し、問題集を解きまくります。
英語に限らず、ほとんどの科目、ほとんどの日本人がこうした勉強法に慣れてしまっていると思います。
受験英語であれば、それでも良かったのです。
なぜならば、受験英語は、実用英語と違って入試をクリアするためのものですので、多くの単語を覚えた者、多くのイディオムなどを覚えて大量の知識を詰め込んだ者、難解な構文をいかに正確に分析して問題を解けるかといったところが問われるからです。
実用英語と入試英語は全く違う
ところが実用英語になると、入試英語の勉強法ではまったく歯が立たなくなってしまいます。
高校野球レベルの練習をして、高校では超一流と思っていても、メジャーリーグにいけば全然ダメというようなものです。
実用英語は、いわば単なる道具です。入試英語はそれが目的であるけど、実用英語はそんなレベルはとうにクリアしてて当たり前、英語を一つの道具として無意識に使いこなせるレベルになってないと、英語でビジネスなんかできないからです。
英語でビジネスをするとき、「あれ、この英語正しいかな」「こんなときはどんな単語使ってどんな言い回ししたらいいんだろうか」「あれ、これはええと三人称単数現在だから動詞はsをつけないとな」なんてことを考えていたら、とてもスピードについていけません。
文章を書くにしても、英語を話すにしても、こんなことを頭で考えていたら、もうビジネスのことなんか考える余裕なんてとてもないからです。
人間の頭の思考で使える領域があるとしたら、本来ビジネスのことを考えるのに100%使うべきなのに、英語のことを考えるのに80%も使ってしまったら、残りの20%で勝負しなければなりません。
100%使える人と比べると、不利になってしまうのは火を見るよりも明らかです。
だから、英語を頭で考えていたらダメなのです。体で覚えないといけないのです。
ある意味、英語は勉強というよりも、スポーツで体を鍛えるのに似た感覚なのかもしれません。

語学をカラダに覚えさせるには音読が一番
語学を体に覚えさせるのに一番良い方法は、やはり音読です。
何回も何回も音読することにより、口に覚えさせてしまうのです。
頭で考えてでてきているうちはダメなのです。
何も考えなくても、口からスーっと出てくるようなレベルにならないと、本当に実用英語として使いこなせているとは言えないのです。
特に日本人に多いのが、英語を正確な文法で話そうとすることです。
文法のことを考え意識しすぎると、言葉というものは絶対に自由に使えなくなってしまいます。
私達が、手紙やメールを書くときならまだいざしらず、日本語を話すときに、いちいち、文法のことを考えてしゃべっているでしょうか。
とにかく自分のレベルにあった英会話テキストを徹底的に何度も何度も聴いて、そして音読する勉強法が必要なのです。
他の科目のように、生半可な記憶術などをつかって楽して覚えて、試験で高得点を取るというような要領のいいことはできないのです。
語学だけは、スポーツと同じで、毎日毎日、しっかりと筋トレをして筋力を少しずつつけていくといった地道な努力が必要なのです。