脳のグリア細胞は睡眠中に活動している | 賢脳トピックス

睡眠は非常に重要で、特に最近では睡眠負債などと言う言葉もメディアで取り上げられ、睡眠の重要性が注目されるようになってきています。

24時間戦う時代ではない

ひと昔前ならば、栄養ドリンクのCMにあったように、♪24時間戦えますか~ といったように、睡眠時間も惜しんでバリバリと働く人が、パワフルで仕事ができるカッコいい人というイメージがありました。

しかし、睡眠時間は成人で6~9時間は必要で、平日短時間睡眠で、休日寝だめするといったことをしても、睡眠負債は解消できないということもわかってきています。

つまり、毎日毎日に睡眠が大事になってくるのです。

記憶に欠かせない脳内グリア細胞の役割

私たちの脳は、神経細胞グリア細胞で構成されていますが、脳の機能を司っているのは、神経細胞がメインであると思われてきました。

しかし、最近の研究で、脳のグリア細胞も様々な役割を担っていることがわかってきて、特に睡眠におけるグリア細胞の役割が注目されてきています。

グリア細胞には、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、マイクログリアの3種類の細胞があり、その主な働きは、ニューロンが快適に働くためのサポートになります。

脳の2割が神経細胞と言われ、残りの8割はグリア細胞で占められていることからもわかるように、グリア細胞が上手く働かないと、脳も機能しないのです。

グリア細胞の中でも、アストロサイトは、記憶メモリの場所として知られる脳の海馬で生まれた新しい記憶を長期記憶として保存する際に、神経細胞(ニューロン)同士の情報伝達の橋渡しをするという重要な役目を担っています。

しかも、神経細胞に血液や栄養・エネルギーを送り込んだり、脳内のゴミと言われる細胞の死骸や以上な蛋白質などの老廃物を運び出す重要な役割も担っています。

認知症では、アストロサイトの老廃物排出機能が低下しているために起こってきます。

普通の組織では、老廃物はリンパ球に集められて血中に運ばれることで、排出されていきますが、脳にはリンパ球の代わりに、アストロサイトが老廃物を運び出して、神経細胞が働きやすい環境を整えているのです。

記憶に欠かせない脳内グリア細胞の役割

睡眠時間というと、メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手は、1日に8時間寝る、2時間昼寝もするといったようなことが良く言われています。

体を酷使するアスリートだけに、一般人よりも余計に睡眠時間が必要なのかもしれませんが、睡眠時に記憶は定着していきます。

練習や試合で体幹したバッティングやピッチングを、睡眠をたっぷり取ることによって脳に定着させ、自分のものにしていってるのかもしれません。

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