日本人が英語を学習するにあたりやっかいなものの一つに、名詞が可算か不可算かということです。
基本的には、数えないと使えないもの、具体的なまとまりをもつものなら可算名詞となります。
試験でもよく出る注意すべき furniture
furniture は、『家具』という意味の単語ですが、この furniture は、数えられない不加算名詞として扱われます。
家具の中には、机やらタンスやらがあり、それらは1つ1つ数えられるのですが、furniture はそれらすべてを含んだ総称を表す名詞になります。
たとえば、ベッドが2つあったとしたら、two beds になりますが、furniture であれば、それらをまとめて furniture となりますので不加算となってしまいます。
もし、どうしても furniture で2つのベッドを表現したいのであれば、two pieces of furniture という言い方になります。
furniture と同じような扱いを受ける単語としては、baggage が有名です。
information の扱い
information は『情報』という意味になりますが、こうした単語は、抽象名詞であり、物事の性質や状態などを表す名詞になります。
このような抽象名詞としては、beauty(美)、kindness(親切)、work(仕事)、news(ニュース)、homework(宿題)などがあります。
このような抽象名詞は、一定の形がないものなので数えられないというのが英語の考え方です。つまり不可算名詞ということになります。
information の場合、『情報』というと、日本語でも「情報の洪水」などの言い回しがありますが、量的な概念でいちいち数えられないので、不可算名詞じゃないかなとだいたい見当がつくかもしれません。
ところが、information が出てきたら不可算名詞だと覚えると、ひっかけ問題の餌食になってしまいます。
たとえば、駅などの案内所という意味で information が使われているケースでは、普通名詞になりますので、可算名詞の扱いになります。
また、駅などの案内所であれば、確かに数えらるものだなというケース以外にも、次のような一見抽象名詞じゃないかと思うような場合もあります。
He lodged an information against her. (彼は彼女に対して略式起訴を申し立てました。)
この場合、information は、「略式起訴」という意味で用いられています。抽象的な意味ですが、略式起訴の場合は、1件、2件と数えられるものとして扱われるために、可算名詞となり、a information という形になっているのです。
情報・知識関連のword
通常は、information は、不可算名詞ということですが、knowledge (知識)という言葉は、ある分野に限って体系化したものであり、ある1つのまとまりを感じさせるケースが多いことから、可算名詞として取り扱われることが多い単語になっています。
She has a working knowledge of Japanese.(彼女は日本語の実用的知識を持っています。)
一方、wisdom (知恵) は、知識を有効に利用することで、量的なものというより質的なものということになり、不可算名詞になります。