やる気になって、一生懸命計画を立てても、いつも計画倒れになってしまう人がいます。
まあ、計画も立てず、無計画でただただダラダラしている人よりもよっぽどマシといえばそうなのですが、どうしても続かなかったりします。
いつも計画が達成できない人
「さて、明日からダイエットするぞ」
「これから資格を取りまくるぞ」
「よし、今度のフルマラソンに挑戦しよう」
こうした目標を立てる人がいると思いますが、見事に目標を達成する人もいる反面、達成できなかったという人も多いのではないでしょうか。
中には、三日坊主だった人もいるかもしれません。
これには、目標の立て方に問題があるのかもしれません。
立派な目標は達成されにくい
あまりにも目標が高すぎる立派な目標を立ててしまうと、結局は目標を達成できずに終わってしまうことが多いようです。
目標が高すぎるんだから、ハードルが高いので達成できないのは当たり前と思うかもしれませんが、別の問題がその前にあります。
高い目標を立ててしまうと、目標を立てたという行為に対して満足してひと安心してしまい、やる気のエンジンがかからなくなってしまうことがあるのです。
カナダのトロント大学の心理学者であるジャネット・ポリヴィは、この現象を『偽りの希望症候群』と名づけています。
自分が変わろうと決心し、良くなった状態の「将来の自分の姿」を想像して良い気分になります。しかし実際に行動をはじめても、つらくなってすぐにやめてしまい、また変わろうと決心するという繰り返しになってしまいがちです。
目標を立てるときは、あまり高い目標にしてはダメで、確実に実行できる目標にして、一歩一歩着実に歩んでいくことが重要になってきます。
やることリストは丁寧に作らない
メモ帳売り場にいくと、To Do リストみたいなものが売っていて、やることリストを作る人もいます。
几帳面な人だと、やることTo Do リストを作って、作業を進めていきますが、このやることリストが、かえってやる気を奪うこともあります。
これも、目標を立てるのと同様に、To Do リストを作ると、つくった時点でひと仕事終わったような気分になって、やる気が減退してしまうのです。
心理学的には、人は何か良いことをすると、その反動で、多少バツの悪いことをしてもかまわないという心理状態になることがあり、これを『モラル・ライセシング』と言います。
わかりやすい例でいうと、スポーツジムで思い切り汗を流した後、頑張った自分にご褒美とばかり、ケーキのバイキングみたいなことです。
「やることリスト」も時間をかけて丁寧に作れば作るほど、この『モラル・ライセシング』の罠に陥りやすいので要注意です。