人間が会話したり、話を聞いたりするときの立ち位置などのシチュエーションは、非常に重要だと言われています。
シチュエーションが違うだけで、同じ人との会話なのに、話やすくなったり、話にくくなったりするものです。
相手にウソをつかせないための方法とは
相手にウソをつかせないためには、まずは相手の真正面に座ります。
つまり、相手が真正面から対峙しなければいけない状況を強制的に作り出してしまうのです。
ウソをつくためには、そのウソの作り話をでっちがげなければなりません。
しかし、ウソの作り話をでっちあげることは、創造的な作業になります。
つまり、頭の中であれこれと想像しなければいけないのです。
ウソを視線で見破るテクニックとは
さて、ここで簡単な実験です。
次の2つの質問に答えてみてください。
質問1
あなたは、昨晩何を食べましたか?
質問2
あなたは、今晩何を食べようと思いますか?
多くの人は、質問1で過去のことを思い出そうとしたときは、その目線はその人からみて左上にいき、質問2で未来のことを想像しようとしたときは、その目線はその人からみて右上にいきます。
まだ経験していない未来のことを考えるときは、人間の視線は右上にいきがちです。
ウソをつくための作り話も、経験したことがないことを想像してウソをつくので、視線は右上にいきがちです。
もちろん、過去に経験したことを思い出しながらウソをつく場合もありますし、あくまでも可能性の問題ですが、質問をして答えるときに目線が右上に言っていたら、ウソをついている可能性が高いと思っていいのかもしれません。
私の目をみて話しなさい!の威力
さて、「私の目を見て話しなさい」と言われると、視線がロックされてしまいます。
視線が固定されてしまうと、人間は頭の中でいろいろと考えを自由にめぐらせたり、想像したりすることが難しくなってしまいます。
つまりウソがつきにくくなってしまうのです。
人の目を真正面からじっと見つめて平気でウソをつける人は、かなりのウソの上級者かもしれません。
逆に、カウンセラーの方などは、相手から素直な気持ちを聞き出さそうとするときは、真正面に対峙せずに、90℃の角度を取った位置に座ったりすることで、相手が思い出しやすく、自由に考えさせ、自由な発想でものをしゃべらせるようにするようです。
こうした人間のクセはビジネスにも応用することができます。
相手に、会議や面接などで、自由な発想でものをしゃべってもらうには、正面に座らず、相手の視線を束縛しないようにすることが肝心なことだということが言えそうです。