ビジネスの社会では、相手に対してどれだけの知的付加価値を提供できるかということが勝負になってくる部分があります。
そこで重要になってくるのが、結理事結(けつりじけつ)です。
結理事結(けつりじけつ)とは
ビジネスの世界では、みんなそんな暇ではありません。
多くの人と名刺交換をし、次から次へと会議を行い、その合間に自分の仕事をし、電話対応もしたりします。
とにかく時間がありません。
そんな相手に、論理的に話を組み立てないとということで、最初からしっかりと話を組み立てていたら、相手がイライラしてくることもあります。
よく気が短い人は、人の話しを聞いていて、「早く結論を言え!」と怒る人がいます。
結理事結(けつりじけつ)とは、物事の話し方を、まずは結論、その後にそう結論づけた理由、さらにその事例、最後にもう一度念のために結論を述べて印象付けるという話し方になり、結論の結、理由の理、事例の事の頭文字をとって、結理事結としているものです。
英語では、Point(結論となる論点)、Reason(理由)、Example(事例)、Point(結論となる論点)の頭文字をとって、PREP(プレップ)と呼ばれています。
人によっては、最後を Point ではなく、Conclusion (結論)として、PREC(プレック)という人もいます。
単刀直入にPREP
気が短い相手、忙しい人には、PREP、つまり結論を先に言うのが鉄則です。
一つの例としては、
朝食にはバナナを1本食べるのがオススメです。(結論)
なぜかというと、バナナはビタミンや食物繊維などの栄養が豊富でエネルギー源にもなるからです。(理由)
事実、バナナの整腸作用や動脈硬化予防の効果を出している研究論文結果があります。(事例)
だからこそ、朝食にバナナ1本加えることで、健康維持に役立ちます。(結論)
となります。
結理事結・PREPのコツ
結論から先に言う場合、その結論が相手に刺さるメッセージである必要があります。
ここで、相手が興味ないなと思ってしまったら終わりです。
その後に理由を言い、事例をあげることで抽象度を下げ、具体的な説明になっていくと相手に伝わりやすくなります。
さらに最後に再び結論を繰り返すことで、メッセージを強調します。
起承転結の落し穴
じっくり説明する時間があり、相手が順序だてて聞きたいという人であれば、起承転結の話し方をしたほうが良い場合もあります。
起承転結で話をする場合、相手に前置きを話す時間があるかないかを考えなければいけません。
前置きを話す時間がないような状況であれば、迷わず結理事結・PREPの手法で話を進めていったほうが良いでしょう。