業務の内容ややり方をシェアし、内部統制し効率的に作業をすすめていく上で欠かせないのがマニュアルの作成ですが、このマニュアル作成においては、作成時に注意したほうが良い人たちもいます。どういった人がどんなことに注意したらよいのでしょうか。
マニュアル作りに向いていない性格
どんな作業でも、性格的に向き不向きがあります。
マニュアル作りにおいても同様に、ある性格の人の場合、マニュアル作りの際に注意したほうが良い点がありま
す。
もし、自分がその性格に該当するのであれば、少なくともマニュアル作りの時には、少し思考を変えてみると良いかもしれません。
それでは、マニュアル作りに向いていない性格とはどんな性格かというと、完璧主義者です。
自分自身に対するマニュアルを作る場合とか、すでにできあがっているマニュアルをチェックするという段階であれば、完璧主義でも構わないのですが、ゼロから自分以外の不特定多数が利用するマニュアルを作ろうとする場合は、完璧主義者だと向いていないかもしれません。
えっ? マニュアルって緻密で抜けがないほうがいいに決まっているし、完璧主義者の人に作ってもらったほうが、抜けがなく完璧なものができるのではないかと思った人もいると思います。
マニュアル作りに向いていない理由
ではどうして、完璧主義者の人はマニュアル作りに向いていないのかというと、完璧主義者の人は、当然のことながら最初から完璧で抜けがなく、立派なマニュアルを作ろうと一生懸命になります。
完璧主義者の人は、「内容に漏れがあってはダメだ」とか「誰もが一見したわかるような内容にしなければダメだ」とか、堅苦しく考えすぎてしまう傾向があり、そうするとマニュアル作業がなかなか前に進まなくなって、作成している本人が消耗疲労してしまいます。
ゼロからマニュアルを作る際には、最初は気楽に取り組み、とりあえず完成させるという感覚で取り組めばいいのです。
どんなに完璧を求めて作成しても、抜けや改善点は出てくるものですし、トライ&エラーで、改善点がみつかった時点で改訂していく形で良いのです。
マニュアルの理想は、使いこまれ、使い込まれる中でレベルアップしていくというのが理想形です。
頑張りすぎるとかえって利用されないかも
完璧主義で頑張りすぎて、あれもこれも入れ込んで分厚いマニュアルを作ってしまうケースもあります。
そうすると、忙しいのにこんな分厚いマニュアルなんて読んでられないよとなって、結局使われなかったりします。
実際に業務にあたっている人、活用する人に分担して、マニュアルを作ってもらうのもいいかもしれません。
完璧主義者だと、どうしても一回で完璧なものを作ってやろうと思ってしまうかもしれませんが、そもそもマニュアルを作っても、実際にはいろいろと問題点がでてきたりするものです。
ことマニュアル作りに関しては、最初から完璧を目指すのではなく、改訂しながらアップデートしていく中で良くしていこうというスタンスが良いと思います。
特に完璧主義の人は、マニュアルの作成に関しては、最初から自分で完璧な100点のマニュアルを作るというのではなく、とりあえず60点~80点のたたき台を作って、実際に使う人の意見してもらうぐらいで、ちょうどいいのかもしれません。