学校の算数や数学では、仕事算とかニュートン算とかは習ったこともないし、聞いたこともないと思います。
しかし、小学生の算数レベルの知識があれば実際に解ける問題であり、こうした問題は解法ややり方を覚えれば、簡単なのです。
仕事算
『仕事算』とは、Aが〇日間で仕事をし、Bは〇日間で仕事をしますといったような問題です。
それでは、実際の問題を紹介します。
【問題】
ある仕事をA、B、Cの3人ですることになりました。
その仕事は、A、B、Cの3人ですると5日かかり、AとBの2人ですると8日かかり、BとCの2人で行うと10日かかります。
この仕事をBだけでやるとすると何日かかるでしょうか。
これが問題です。
【解答と答え】
この問題は、最小公倍数を求め、それを仕事の全体量とすれば、簡単に解くことができます。
かかった日数は、それぞれ5日、8日、10日なので、5と8と10の最小公倍数を求めると、40になります。
つまり仕事の全体量が40あったと考えます。
AとBとCの3人では、40の仕事を5日でこなしたので、3人での1日当たりの仕事量は40÷5=8になります。
同様にAとBの2人の仕事量は、8日でこなしているので、40÷8で5になります。
またBとCの2人の仕事量は、10日かかっているので、40÷10で4になります。
つまり、1日当たりの仕事量をみてみると次のようになります。
AとBとCの3人で8
AとBの2人で5
BとCの2人で4
するとCの1日の仕事量は8-5で3
Aの1日の仕事量は8ー4で4
Bの1日の仕事量は8-3-4=1となります。
Bの仕事量は、1日当たり1となり、40の仕事量をBだけでこなすには、40日かかるということになります。
仕事算の練習問題
【問題】
満水のタンクを空にするために、A、B、Cのポンプで排水します。
ポンプA、B、Cを使うと16分、AとBでは24分、AとCでは30分かかります。
BとCのポンプを使った場合、何分で排水できるでしょうか。
【解法と解答】
16と24と30の最小公倍数を求めると240になります。
仕事の全体量は240Lの水を何分で排出できるかという問題に置き換えられます。
AとBとCの3つを使うと1分当たり240÷16=15L排出できます。
AとBでは240÷24=10L
AとCでは240÷30=8Lです。
計算していくと、BとCでは、1分あたり12L排出できることになりますので、240Lを排出するには、240÷12=20分かかることになります。
ニュートン算
ニュートン算は、仕事算の応用問題です。
【問題】
店のチケットを販売したとき、既に行列があって、販売開始後も毎分10人ずつ新たに行列に加わります。
窓口が1つの時は1時間で行列がなくなり、窓口を3うにすると15分で行列がなくなりました。
チケットを売り始めたときに並んでいた人数は何人でしょうか。
ただしどの窓口も1分間に同じ枚数を売るものとします。
【解法と答え】
求めたい最初に並んでいた人数をx人とします。
すると1分あたり10人増えるので、1時間後に列に並んでいる人数は、x+10×60=x+600人になります。
つまり窓口1つだけの場合、x+600人をさばいたことになります。
次に1つの窓口で1分間にy人チケットをうったとします。
すると1時間に売れた枚数は、60y枚になります。
すると、次の式が成り立ちます。
x+600=60y
窓口が3つのときは15分で売れたのだから
x+15×10=3y×15=45y
つまり
x+150=45y
すると
x+600=60y
x+150=45yとなり
xとyの未知数2つに対して2つの式があるので、連立方程式でxとyが求められます。
x=1200、y=30となります。
窓口では1分あたり30枚のチケットが処理され、最初に並んでいた人数は1200人ということになります。