心理アセスメントとは | 薬剤師トピックス

人の心理状態はシチュエーションや時間とともに変化していきますが、現代では、心理アセスメントが行われ、全体像を理解できるようになっています。

心理アセスメントの定義

心理アセスメント、つまり心理査定は、クライエントの状態を理解し、必要な心理的援助を与えたり、将来の行動を予測したり、援助の成果を調べることとしています。

なぜ、心理アセスメントを行うかは、査定目的によって違ってきますが、一般的には、クライエントの知能や特殊能力、性格特徴、葛藤の様相、防衛機制、欲求・動機、自己概念といった要因と、クライエントを取り巻く家族や職場などの官業要員を明かにしてしていくところにあります。

そのために、いろいろな心理検査を行っていくことになります。

心理検査を行ったら、データの解釈や仮説を立て、検討して、将来の行動予測や、援助成果につなげていくことになります。

心理検査の歴史

心理検査の歴史は、1002年、ゴールトンが人類測定研究室を作ったところにさかのぼります。

心理テスト、つまり Mental Test という言葉がキャッテルという心理学者によって1891年に初めて使われました。

1905年になると、知能の測定が行われるようになり、1918年にはパーソナリティの測定が行われるようになっていきました。

心理アセスメントの問題点と課題

心理検査を行うには、その使用目的を明確にし、何を知りたいのかをはっきりさせることが大切です。

もちろん、心理検査の知識や経験、スキルが十分でなければなりませんし、心理検査を行うにあたり、信頼関係が築かれていなければなりません。

心理検査を行うことで、人の行動や人格特性をより客観的に把握でき、行動観察や面接だけではみれなかった面を知ることができます。

しかし、単に心理検査だけでなく、検査場面での行動や様子、検査後の話し合いなどの全てがアセスメントのための情報になりますので、検査には熟練が必要で、すべてを把握することはできません。

また、心理検査といっても、一般人が占いと同じように気軽に受ける検査とは違い、心理検査のフィードバックは、検査を受けた人の役に立つことが一番であり、患者の理解度に合わせて、患者にわかりやすい言葉で、疑問や質問に答えてもらうようにしていかなければなりません。

心理検査をして、それを解釈していろいろわかっても、患者にいかに伝えるかが重要で、一番重要だと思われることを中心に話を進め、患者と問題を共有できることのほうが、情報だけをたくさん伝達するよりも意味があります。

心理検査には、その目的をしっかりと理解し、熟練したスキルとコミュニケーション能力が必要になってくるのです。

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