災害時のPFAとは | 薬剤師トピック

災害時には心理的支援も必要になってきて、その中の1つとしてPFAがあります。

PFAって何?

『PFA』は、「Psychological First Aid :サイコロジカル・ファーストエイド」の頭文字をとっていて、もっとわかりやすく日本語に置き換えると、「心理学的応急処置」ということになります。

『PFA』は、災害朝護から4週間程度の早期に推奨されている心理的支援で、重大な危機的災害に直面したばかりで苦しんでいる被災者を助けるための支援です。

「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き」には、被災者に関わる全ての援助者に必要とされる基本的な態度や心理的支援についてまとめられています。

PFAには、アメリカ国立子どもトラウマティックストレス・ネットワークとアメリカ国立PTSDセンターによって発行され、その日本語版が作られています。

またPFAは、世界保健機構(WHO)によっても作成発行されていて、米国版とWHO版があります。

PFAを行う時期・場所

PFAを粉うにあたっては、その対象は被災した人の老若男女を問わず対象となりますが、支援を望んでいない人に援助を押し付けることがあってはいけません。

PFAは、被災直後から安全な場所で行うことができますが、プライバシーへの配慮は必要となってくるので、相手の秘密を守るのはもちろん、尊厳を傷つけないように配慮が必要です。

PFAの8つの活動内容

PFA(サイコロジカル・ファーストエイド)には、8つの活動内容が示されています。

1.被災者に近づき、活動を始める
これは被災者の求めに応じて行います。

2.安全と安心感
当面の安全を確保し、被災者が心身を休められるような配慮が重要です。

3.安定化
動揺・興奮している被災者お鎮め、見通しがもてるようにしていく。

4.情報を集め、いま必要なこと、困っていることを把握。
周辺情報を集めて、被災者が今必要としていることや困っていることを把握し、その上で個人個人にあったPFAを組み立てていく。

5.現実的な問題の解決を助ける
いま必要としていることや困っていることに取り組むため、被災者を現実的に支援する。

6.周囲の人々との関わりを促進する
周りの人とのかかわりを促進し、その関係が長続きするように援助する。

7.対処に役立つ情報
被災者の苦痛をやわらげ、適応的な機能を高めるため、ストレス反応とその対処法について知ってもらう。

8.紹介と引き継ぎ
被災者が今現在、必要としてサービスや、将来必要となるサービスを紹介して引き継ぎを行う。

WHO版のPFAの基本原則は、見る・聞く・つなぐ

WHO版のPFAの基本原則は、「見る」・「聞く」・「つなぐ」になります。

「見る」は、救援活動を行う前に周囲を「見る」ことが重要であるとのことです。

「聞く」は、状況やニーズの理解・把握とともに適切な援助をおこなうためにも、相手の話を良く聞くことが重要になってきます。

「つなぐ」は、被災者を実際に役立つ支援につなげていくことが重要です。

さらには、PAFを提供する人のケアも大切になってきます。

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