奈良時代に書かれた「古事記」にはすでに畳の記載があり、日本は古くから畳文化が育ってきたことがわかります。
日本の心ともいうべき畳ですが、古くなってくると黄色く変色してきてしまいます。
畳と女房は新しい方がいい
昔からのことわざに『畳と女房は新しい方がいい』というものがあります。
新婚の女房は、若々しくて新鮮で良いものだし、畳も新しい方が、清潔感があってすがすがしくて良いということから、こう言われています。
しかし、見方を変えれば、なぜ「畳」と「女房」なのかというと、いつもそばにいるもの、いつもそばにあるものだからとも言えます。
さて、畳は新しい方がいいといっても、そうそう畳を変えてばかりいると変える手間も大変ですし、何よりもお金がかかりますので、そうそうしょっちゅう変えるわけにもいきません。
古い畳でも、きちんと掃除して手入れをすれば、青々とした畳に戻るのです。
畳が黄ばんできたなと思ったら、ミカンの皮の煮出し汁で拭くと良いでしょう。
水の入った鍋にミカンの皮を5~6枚ほど入れて15分程度煮込み、できたシルをお湯に入れて雑巾をすすいで固く絞って畳を拭きます。
ミカンの代わりに抹茶をお湯で溶いて雑巾にふくませ、固く絞って拭いても、黄ばみが落ちていきます。
畳の虫干しなら梅雨明けがオススメ
畳と言えば、年に1回は虫干ししたいところです。
虫干しは、畳を長持ちさせますし、部屋の湿度を下げることにもつながります。
季節としては、梅雨明けが効果的です。
畳の表面を太陽に向けて当ててしまうと、日焼けしたり反り返ったりする原因になるので、畳の裏側を太陽に向けて4~5時間干すと良いでしょう。
干し終わったら、仕上げに掃除機で下床材と畳の裏を丁寧に掃除すると良いでしょう。
畳にこぼした醤油は雑巾で拭くべからず
畳に醤油やソース、ケチャップなどをこぼしてしまったことはないでしょうか。
また、酔っぱらって畳の上で吐いてしまったなんてことがあるかもしれません。
そんな時、あわてて雑巾で拭いてしまうと、その汚れが広がってしまいます。
手鹿にあるベビーパウダーやクレンザー、小麦粉などの粉末を汚れの上に十分振りかけます。
するとその粉末に水分が吸い取られますので、それを固く絞った雑巾で拭き取ると良いでしょう。
最後に残ったものを掃除機で吸い取ればきれいになります。
畳にパウダーをこぼしてしまったら
逆に畳の上に細かい粉をこぼしてしまったらどうしたら良いでしょうか。
イグサの間に細かい粉が入り込んでしまい、雑巾がけしても、掃除機をかけても思うように綺麗にならなかったりします。
そんな時は、漬物用の粗塩をパウダーの上に振りかけて、軽くたたくと良いでしょう。
塩の水分に粉末の粒子がくっついて、畳の目から塩とともに浮き上がってきますので、これをホウキで掃くか、掃除機で吸い取ればOKです。