確率問題を解くときに、考えられるパターンを全部紙に書き出してみて、その中から該当するものにチェックして、確率を求めたという経験がある人も多いと思います。
全パターンを数える
確率問題を確実に特には、全パターンを書き出すのが一番です。
なぜならば、目の前に全パターンが書き出されていて、そのパターン中該当するのはこれだけというのが明確に目の前の紙に書き出されているので、これほど確かなものはありませんし、自信をもって回答できます。
しかし、人間がやることなので、全パターンを書き出すときに漏れが出てきてしまったり、あるいは該当するパターンをチェックするときにチェック漏れが起きたりすることが考えられます。
また、パターンが多いと書き出すだけで大変です。
全パターンを書き出すのはパターンが少ないとき意外は非効率的と言えます。
次のような問題を解く場合、どう考えるのかやってみましょう。
3つのサイコロで3が出る確率
3つのサイコロをふった場合、次のどちらが確率が高いでしょうか。
「1つも3が出ない確率」と「1つは3が出る確率」
ここでのポイントは、「1つも3が出ない確率」+「1つは3が出る確率」=1ということです。
つまり、どちらかが50%を超えていれば、そちらのほうが確率が高いということになります。
このとき、3つのサイコロの出目のパターンを(1・1・1)、(1・1・2)、(1・1・3)・・・と書き出して、3が入っているものにチェックしていくことになります。
こんな時、全てのパターンを書き出していたら大変なことになります。
6×6×6=216パターンを書き出すことになり、もし試験なら時間切れになってしまいます。
さて、計算しやすいほうはどちらかと考えると、「1つも3が出ない確率」を求めるほうが簡単です。
つまり、どのサイコロにも3以外の数字がでるということなので、そのパターンは5×5×5=125パターンとなります。
その確率は、(5×5×5)/(6×6×6)=57.9%となります。
つまり、「1つも3が出ない確率」のほうが高いということが計算によってすぐにわかります。

自分と友達が掃除当番にならない確率
10人でくじを引いて、掃除当番を4人選ぶことにします。
そうした時、自分と友達Aが掃除当番に選ばらずにすむ確率はどのぐらいなのでしょうか?
まず起きうる事象を考えると、掃除当番の1人目に選ばれるのは10人いるので10通り、2人目はすでに1人選ばれているので9通りとなります。
すると掃除当番に選ばれるパターンは順列で計算され、10×9×8×7=5040通りになります。
さて、そこで自分と友達が選ばれない確率を調べないといけません。
10人いて、自分と友達が選ばれない確率なのだから、そのパターンは最初の1人目は10人中自分と友達Aの2人分を引いた8人となるので8通りになります。
同様に2人目はすでに8人中1人選ばれているので7通りになります。
掃除当番で自分と友達A以外が選ばれるパターンは、8×7×6×5=1680通りになります。
つまり、自分も友達Aも掃除当番に選ばれない確率は、1680通り/5040通りで、約1/3になります。