アジサイは、漢字では「紫陽花」または「八仙花」と書き、学名は、Hydrangea macrophylla になり、アジサイ科アジサイ属の日本産の落葉低木の一種です。
アジサイの花ことば
花というと、花ことばが気にあるという人もいますが、アジサイの花ことばを多くあります。
一般的には、「移り気」や「浮気」といった花ことばがありますが、これはアジサイの花の色が時期によって変化していくことから、こうした花ことばにつながっています。
しかし、アジサイには、花の色によっても花ことばが違ってきます。
白いアジサイは『寛容』、ピンクのアジサイは『元気な女性』、青色のアジサイは『辛抱強い愛情』になります。
一般的な花ことばは『移り気』なのに、青色のアジサイになると『辛抱強い愛情』というのも面白いところです。
色が変わるアジサイ
アジサイといえば、梅雨というイメージの他に、花の色が変わるというイメージを持っている人も多いと思います。
アジサイの花は、土壌のpHによってその色が変わってきます。
アジサイお花の色は、最初は薄い緑色をしていますが、だんだんとピンク色や紫色に色づいていきます。
実は、花にはその花にあった適正なpHがあり、アジサイの場合は適正pHは6ぐらいの弱酸性と言われています。
アジサイの花の色と言えば、紫色と答える人が多いと思いますが、アジサイは弱酸性の土壌ではだいたい紫色の花になります。
それよりも酸性の土壌であれば青色がかった花に、それよりもアルカリ性の土壌であればピンク色がかった花になります。
つまり、咲いているアジサイの色を見れば、その土壌が酸性なのかアルカリ性なのか見当がついてしまいます。
アジサイの花の色とアルミニウム
アジサイの花の色が、なぜ土壌のpHによって変わってくるのでしょうか。
実は、土壌が酸性の場合とアルカリ性の場合とでは、逆の反応が起こっているのです。
アジサイの花の色の色素は、アントシアニンという成分ですが、これはアルミニウムイオンと錯体を形成することで、そこの助色素が反応すると青色になります。
しかしアルミニウムイオンがない場合は、その反応が起きずピンク色になります。
アルミニウムは、pH5.5以下のときにイオン化し始め、pH4.5以下になってくると、ほとんどのアルミニウムがアルミニウムイオンとなりイオン化します。
そして、こうした酸性土壌ではアジサイが土壌からアルミニウムイオンを根から吸収するので青色になるのです。
この反応は、アントシアンの他に助色素が必要で、この助色素があることがアジサイの特徴です。
アルミニウムがアジサイの花の色に変化をもたらすかについては、アジサイの花にアルミニウムを含むミョウバンをかけてみるとわかります。
赤色のアジサイの花にミョウバンをかけてみると、反応して青色になります。
アントシアニンは他のアジサイ以外の花にも多く含まれていますが、アジサイ以外の赤い花をもってきてミョウバンをかけてみても青色に変化しません。
これは、アジサイ以外の花には助色素がないからで、このことからアジサイの色の変化には、アントシアニン+アルミニウムイオン+助色素が必要だということが言えるのです。