いろいろな高い専門知識や技能をもった人たちは、その道一本でやってきたので、自分の実力を磨くにも、世の中の役に立つのも、その専門性を活かしてこそだと考える傾向にあります。
知識の形
世の中には、スペシャリストとゼネラリストがいます。
スペシャリストは、特定の分野のことを非常に深くまで掘り下げ、よく知っている人で、ゼネラリストは知識は広く浅くで、幅多くの知識を持っています。
理想的なのは、ゼネラリストに加え、2~3個の専門分野を持っている人で、ゼネラリストでありながらスペシャリストでもある人だと思います。
幅広い知識をもつことによって、全体の流れや関係性がわかっているということになり、その分野でのことを鳥の目の視点、俯瞰的な物事の見方で考えることができます。
さらにそれに加えて、専門分野を持っていると、幅広い視点を持ちながら、専門知識もあるということで鬼に金棒になってきます。
スペシャリストとしての知識は、複数もったほうがより有利です。
複数の専門分野を持つことにより、ものの考え方もお互いの専門分野が影響し合い、新しい発想が生まれてくるかもしれません。
専門かどうかより求められているかどうか
いろいろと仕事などで求められることが自分の専門分野とは若干ズレているというケースがあります。
この場合、これは自分の専門外のことなのでと頑なに断り続ける人がいるかと思えば、はいはいとすぐに了承し、しっかりとこなす人もいます。
世の中が求めているならば、自分の専門外のことでも挑戦してみると、自分の幅も広がってきたりします。
確かに専門でもない分野のことを安請け合いしてしまい、ミスでもしたら周りに迷惑がかかると考えるのも大切なことですが、求められているのであれば、自分の専門性にこだわらず、世の中で求められていることをするという柔軟な姿勢が必要なのかもしれません。
たとえ、自分の専門外のことでも、需要に応えて、自分なりのアウトプットができるものがあれば、役に立つことができ、自分の経験やスキルアップにもつながり、成長できるのです。
活躍するダブルライセンスの人たち
最近では、1つの資格にこだわらず、複数の資格をもつ人が増えてきています。
2つの資格、ダブルライセンスを持つ人もいて、社会保険労務士の資格に加え、キャリアコンサルタントの資格も持っていると、企業の人事部門において、労務管理と採用・教育の両方を担う知識が身につきます。
建築士でありながら、福祉住環境コーディネーターの資格を持つと、高齢者住宅のバリアフリー化の提案ができたりしますし、インテリアコーディネーターの資格を持っていれば、内装や家具までアドバイスすることもできます。
そうすることで、多くの人の求めに応じることができます。