意外とアナログだった花粉飛散予報 | 薬剤師トピックス

花粉によるアレルギーは、いろいろなアレルゲンがありますが、特に春のスギ・ヒノキ花粉のシーズンは、つらい花粉症の症状で悩む人も多いと思います。

スギやヒノキは樹木ですので、風に飛ばされて花粉が飛散する範囲も広く、またアレルギーを持った人も多いことから、気象庁を始めいろいろなところから、花粉飛散予報が出されたりします。

春なのに・・・

『春なのに・・・』
昔、アイドルの歌にもこんな曲名のものがありましたが、春は寒さが厳しい冬をすぎ、気温も上昇してきて、梅や桜の花も咲き、気分も晴れやかになってくるものですが、花粉症だとそうもいきません。

最近では黄砂もあり、意外に春はイヤという人も結構いるようです。

まあ、そんなことはさておき、毎年花粉シーズンが近づく1月~2月になると、花粉飛散開始予想日や全体の花粉飛散量の予測が出され、花粉飛散が始まると、毎日のように各地域の花粉飛散量が発表されます。

花粉症の人は、この花粉飛散予測を見ながら、注意したりします。

花粉飛散量はどうやって測定するのか

スギやヒノキの花粉は、種子植物であるスギやヒノキのおしべから出てくる粉状の細胞で、その大きさは0.01mmぐらいになります。

これが、アレルギーをもった人の目や鼻の粘膜などに触れると、アレルギー反応がおこり、くしゃみや鼻水といった症状がでてきます。

こんな0.01mmもの小さな花粉をどうやって飛散量測定するのでしょうか。

まさか、こんな小さなものを目視して数えるなんていうことはできません。

そこで行われているのが『ダーラム法』というアナログな方法なのです。

粒子カウンターみたいな機械で数えるのではなく、ワセリンを塗ったプレパラートで空中にある花粉を回収します。

そして、そこでプレパラートについた花粉を、顕微鏡で1平方センチメートルあたりの花粉数を1つ1つ数を数えるのです。

0~9個であれば少ない、10~29個であればやや多い、30~49個であれば多い、50個以上になると非常に多いということになります。

もちろん、最近では『花粉センサー』みたいな自動的にセンサーが花粉の濃度を割り出すような機械も開発されているようですが、こんなアナログな方法で測定されていたりするのです。

アメダスは駄洒落?

ちょっと最後におまけで、せっかく花粉という天気に関する話題なので、ちょっと珈琲ブレイクに面白い話を1つ。

天気予報システムに「アメダス」というものがあります。

無人観測機で、24時間体制で降雨量や気温、日照時間、風向き、風速、積雪などを教えてくれる優れモノです。

アメダスの正式名称は、『地域気象観測システム』です。
その英名は、Automatic Meteorological Data Acquisition System です。

この頭文字をとると、「AMDAS」となるわけですが、雨の予想を出す「雨出す」のほうが面白いんじゃないかということで、略称も「AMeDAS」に変更されたのです。

つまり、アメダスの名称は、本当に駄洒落からきていたんですね。

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