精神科と心療内科と神経内科の違いとスタッフ | 薬剤師トピックス

心の病気の治療ということで、その受診科目として紛らわしいのが、『精神科』『心療内科』『神経内科』です。

精神科・心療内科・神経内科

『精神科』は、統合失調症や双極性障害、てんかんのような精神障害に加え、うつ病やパニック症や社交不安症といった不安症、強迫症といった心の病気の人が受診します。

睡眠障害であったり、アルコールや薬物の依存症、さらには認知症の人も、精神科を受診したりします。

精神科は、幅広く心の病気を診る診療科目と言えます。

『心療内科』は、名前に「内科」という文字があるように、精神的な要因が深く関与している内科の病気を専門に診る診療科目になります。

心身症や喘息、胃潰瘍、アトピー性皮膚炎など、身体的な治療とともに精神的な面への治療も必要な場合が該当します。

『神経内科』は、精神や心の病気というより、神経系の異常によって起こる病気の治療を行う診療科目になります。

神経の変性や炎症からくる頭痛や手足のしびれといった症状を持った人が受診します。
あきらかに、心の病気を診る『精神科』や『心療内科』とは違います。

精神科医

精神科の専門医というと『精神科医』になります。

医学部に入学し、6年間勉強して、国家試験を受けて、さらに2年間、研修指定病院で2年間、内科や外科を中心に広く臨床医として研修をしてから、専門の科を決めて精神科医となります。

つまり、医学部に入学してから、医学部で6年、研修で2年、合計8年間かけて精神科医という専門医になっていきます。

臨床心理士と公認心理師

精神科では、薬物療法の他に、心理療法や作業療法といった治療が行われることもあり、それに対しての専門スタッフがいます。

『臨床心理士』は、患者に心理学的な知識や技法に基づいた治療を行っていきます。認知療法や行動療法、カウンセリングなどを行ったり、場合によっては心理検査なども行ったりします。

臨床心理士の資格をもった人の中には、セラピストとして個人で活躍している人もいます。


臨床心理士になるには、日本臨床心理士資格認定協会が行っている試験を受験し合格する必要があります。

さらにこの試験を受験するには、日本臨床心理士資格認定協会が定めた第一種指定大学院を修了するか、第二種大学院の修了後1年以上の心理臨床経験をつむ必要があります。


医師などの資格がある人は、日本で2年以上の心理臨床試験を積むことで受験資格が得られます。


『臨床心理士』と似た資格に『公認心理師』があり、こちらは国家試験です。


どちらも心の病気をもつ患者さんに面接や観察を行い、検査や分析をし、解決方法を考え、本人や関係者に相談や援助をしていくという役割があります。


さらに『臨床心理士』が心の問題への援助を行っていくうえで、知識や技術を高めるための調査や研究を行うのに対して、『公認心理師』は、心の健康についての知識や情報の発信・提供を行います。


公認心理師になるには、4年生の大学で指定科目を履修し、さらに大学院で指定科目を履修するか、指定の施設で実務経験を2年以上積むなどで、国家試験の受験資格が得られます。


『作業療法士』は、スムーズな社会生活が送れるようになるため、また長期入院患者の入院生活向上のために作業療法を行います。


患者さんの個性や病気の症状を把握して、より適切な内容で作業療法を行っていきます。


作業療法士になるには、文部科学大臣が指定した学校や厚生労働大臣が指定した養成施設で、知識と技能を3年以上習得した後、国家試験を受験し合格する必要があります。

最新情報をチェックしよう!