指紋検出の実際 | 薬剤師トピックス

茨城県守屋市であおり運転をやっていた宮崎容疑者が指名手配されました。
こんなどうしようない奴は、刑務所に30年ぐらいぶち込んでおいてもたらないくらいですが、容疑者特定にいたった背景に、乗っていた車の指紋があったそうです。

指紋とは

「指紋」とは、指先に細く浮き上がった線つまり指紋線によってできる紋様のこと、または指紋線の紋様が物体の表面に付着した跡のことをいいます。

パソコンでも指紋認証といったものがありますが、指紋はお腹の中にいる時から作られ、指紋線が作り出している紋様は人それぞれ異なっています。そして一生変わることはないのです。

指紋は、「終生不変」のものであり、さらに2つとして同じものは存在しない「万人不同」のものなのです。
だからこそ、犯人特定に使われたり、パソコンなどの個人認証にも使われたりするのです。

指紋の役割って何?

指紋は、指先に細く浮き上がった線ですが、これがあることにより触った物体と皮膚との間に摩擦が生じることになります。
つまり指紋があることで、滑らずに指先で物をつかむことができ、それを持ち上げたりすることもできるのです。

指紋がないと物をうまくつかめなくなるということは、よく言われていますが、指紋はそのほかにも触れたものの重さや冷たさ、材質などを瞬時に脳に伝達するセンサーのような役割を果たしているとも言われています。

指紋の検出法

指紋の検出というと、連想するのが刑事ドラマなどでもよく出てくる鑑識がやっている指紋採取シーンではないでしょうか。
指紋がついているのではないかと思われるようなドアノブなどに白い粉をポンポンとやると、なんか指紋の形が浮き出てきたりするといった場面もあったりします。

その白い粉の正体は「アルミ粉末」が主体で、プロの鑑識はこれにシリカやタルクなどが混合した特殊なものを使っています。

ついた指紋を実験レベルで確認するのであれば、市販されている鑑識セットのようなものでも十分に体験することができますが、一口に指紋採取といっても指紋検出の方法は、何百種類ともいわれています。

なぜそんな指紋の検出法はいっぱいあるのか

指紋を検出するだけなのに、そんな何百種類もの方法を開発しなくてもと思われるかもしれませんが、実際の指紋検出は、指紋が付着していると思われる対象物によって検出方法が違ってきます。

また、白い対象物に対して指紋を検出する場合には、黒く指紋が浮き出るような薬品を使うなどする必要があります。

刑事ドラマでよく白い粉末をつけて、ハケなどで余分な粉末を払って指紋に粉を付着させているのは、粉末法というやり方になります。
紙などから指紋を検出する場合には、液体法という方法がよく使われ、髪ごと指紋検出薬にどっぷりと浸し、乾燥させて指紋を見えるようにしていきます。

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