調剤台と調剤過誤 | 薬剤師トピックス

調剤台は、調剤をする薬剤師にとってみればまさに仕事場です。
調剤過誤を防ぐには、調剤台はいつも整然とした状態にしておくことが大切です。

整然とした調剤質で働くほうが調剤業務を行う薬剤師にとっても精神的に落ち着いて業務を行うことができます。

もし調剤室にゴミが散乱していたり、雑誌類が乱雑に積まれていたり、文房具が無造作に置かれていたりすると、それだけで圧迫感を感じたり、精神的にも落ち着かなくなり、物理的にモノを取り違えるというだけでなく、精神的にも調剤過誤のリスクをあげてしまいます。

整理整頓は基本中の基本

薬剤師に限らず、どんな職種でも、乱雑な環境ではミスは起こりやすくなります。
もし、調剤台が薬の空箱や文房具でいっぱいになっていたり、輪ゴムなどが散乱していたら、また発注した医薬品が長時間調剤台を占領しているなんていうような事態であれば、非常に仕事がやりにくいと言って良いでしょう。

ましてや、ゴミ箱があふれかえっていたりすると、見た目にも清潔感がなく、それを見ただけで患者は不安に思ったりしてしまうものです。

また、調剤台の同じ場所で、薬袋の作成、監査業務、薬剤情報提供書の作成、さらにはお茶などの休憩など多種多様の使い方をしていたら、作業が混同してしまいミスが起こる原因になってしまいます。

薬袋作成や薬剤情報提供書の作成などを調剤台で行っていると、他の薬剤師の調剤業務の邪魔になり集中力の低下によりミスが起こりやすくなるだけでなく、いろいろなモノの取り違いも起こってきます。

監査業務を調剤台で行うようなことをしていると、監査時に他の医薬品が混入する恐れがでてきてしまい、薬の取り違いの原因になります。また落ち着いて調剤業務が行えず注意散漫状態になる要因にもなります。

他院の薬を調べる検薬なども調剤台で行っていると、持ち込まれた薬と薬局内の薬が紛れてしまう危険性がでてきます。

輪ゴムやセロファンが調剤台の上に散乱していると、分包時などに混入するリスクがでてきます。

調剤台で休憩でお茶を飲むようなことは止めるべきで、お菓子のカスや飲み物による汚染が起こったり、お茶や珈琲の湯気が医薬品の品質劣化の原因になることも考えられます。

調剤台の流しも清潔に

調剤台の流しも衛生面に気を配るところで、流しは排水溝にぬめりがつきやすく、放置していると悪臭のもとにもなってしまいます。

流しが汚れていると病原菌感染の恐れも出てきます。

また水剤は必ずラベルを上にして量りとるクセをつけておくことが大切です。なぜならば液漏れによって薬品名が書いたラベルの文字がにじんで見にくくなってしまう可能性があり、それが調剤ミスにつながることがあるからです。

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