ヒノキなのに、ヒノキチオールはあまり含まれていない | 美容トピックス

ヒノキの製油は、甘過ぎず、さわやか過ぎず、落ち着いたウッディーな香りです。

落ち着いたウッディーなヒノキの香り

ヒノキは、日本では福島県より南の各地に分布して栽培されている、ヒノキ科(Chamaecyparis属)の木で、学名は、Chamaecyparis obitusa になります。

香り成分としては、モノテルペンとしてα-ピネンを含み、これがだいたい5~20%を占めています。

その他、セスキテルペン類であるカジネンという製油成分が15~25%含まれています。

さらに微量成分として、α-テルピネオールボルネオールなどを含んでいます。

ヒノキの製油は、ヒノキの心材又は枝葉から抽出され、鎮静効果や疲労回復効果が期待できます。

ヒノキチオールは、ヒノキにはほとんど含まれていない

ヒノキの成分というと、α-ピネン、カジネン、α-テルピネオール、ボルネオールとかじゃなくて、もっと有名な成分があるだろうと思った人もいるかもしれません。

日本では、ヒノキと言えば、ヒノキチオールという成分が連想する人も多いと思いますが、実は、日本のヒノキには、ヒノキチオールはほとんど含まれていないのです。

それじゃ何でヒノキにほとんど含まれていないのに、「ヒノキチオール」なんて命名したんだよということになりますが、ヒノキチオールは、東北大学の博士によって「台湾ヒノキ」から抽出した物質として発見されたことから命名されています。

ヒノキチオールを多く含むのは、ヒバの木になり、ヒバは、腐朽菌が発生しやすい状態になると、自己防衛本能で大量にヒノキチオールを放出し、殺菌することから、ヒノキチオールは、家を腐朽菌やシロアリから守ってくれる自然の防腐・殺虫剤として有用なのです。

またヒノキチオールは、化粧品や養毛剤に使われる成分で、すぐれた抗菌効果を持っています。
乾い
ている状態ではヒノキチオールはそれほど香りませんが、水分を含むと強い香りを発します。

ヒノキの製油

ヒノキの製油は、アンダートーンのウッディな香りとして人気があり、鎮静効果があることから、しやきっとしたいとき、落ち着きたいとき、リフレッシュしたい時に好んで使われます。

ヒノキの製油は、過度にブレンドをすると、ツンとした香りが目立ちすぎてしまったり、せき込んでしまったりすることがあるので、量を加減して使いことがオススメです。

柑橘系や果樹木の製油と相性が良く、また木部の製油でありやや粘度があるので、瓶から垂らしにくいという性質があります。

ヒノキ葉製油は、脱臭効果やカビやダニの繁殖を予防する効果にすぐれていて、エタノールと水に5~10%に希釈して常備しておくと便利かもしれません。

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