コロナ鬱なんていう言葉もでてきている昨今ですが、そうでなくても人間はよほどポジティブすぎる人間でもないかぎり、1年365日ずっと元気でいられるということはありません。
どうしても気分が落ち込んでしまうこともあります。
そんな気分が落ち込んでいるときに、なんとなく食べたくなるのがチョコレートという人もいるのではないでしょうか。
意外と多いチョコレートのカルシウム
チョコレートといえば、あのなんとも言えないカカオの香り、そして爽やかな苦味、コクのある風味。一口食べると、甘さと苦味のハーモニーが口の中に広がり、心も軽やかという感じになってきます。
チョコレートというと、甘いというイメージがありますが、牛乳なども使ったりすることからか、実は意外にもカルシウムが豊富に含まれているのです。
食品標準成分表をみると、ミルクチョコレートには100gあたり240mgもカルシウムが含まれていて、これは牛乳の110mgよりも多くなっています。
カカオといえばポリフェノール
チョコレートの原料はカカオですが、カカオの栄養成分といえばカカオポリフェノールです。
カカオポリフェノールは、免疫力を高めたり、活性酸素を抑制する抗酸化作用を持っています。
そして、このカカオポリフェノールは脳にも影響を与えています。
カカオポリフェノールを摂取していると、BDNFという脳神経の栄養素が増えると言われています。
BDNFとは、Brain-Derived Neurotrophic Factorになり、つまり脳由来神経栄養因子になります。
このBDNFは記憶の中枢とも言われている海馬に多く含まれていて、記憶を司り神経細胞の活動を促進すると言われています。
そして、このBDNFは、アルツハイマー型認知症の人や、うつ病の人の脳内で不足しているということがわかっています。
つまり、カカオポリフェノールは、脳由来神経栄養因子であるBDNFを増やすことで、脳内にBDNFが不足しているうつ病の人やアルツハイマー型認知症の人に、何らかの影響を与える可能性も考えられているのです。
さらに、カカオポリフェノールには、脳の血流量を増やす効果もあり、脳の活性化が期待されています。
カカオのGABAとPEA
カカオには、GABAやPEAといった成分も豊富に含まれています。
GABA(ギャバ)は、γ-アミノ酪酸のことで、リラックス効果や睡眠の質を高める効果が期待されています。
さらには、チョコレートには恋愛ホルモンや幸せホルモンとも言われているPEA(フェニルエチルアミン)も含まれています。
こう考えると、恋愛対象にPEAが豊富に含まれているバレンタインチョコを渡すのは、ある意味理にかなっているのかもしれません。
ちょっと気分が落ち込んでしまったり、なんかなんとなくやる気がでてこないというような時は、チョコレートで一休みするのもいいかもしれません。