孫子の兵法は、ビジネスをはじめいろいろな事で成功をおさめる公式、方法論、考え方として広く定着しています。
名だたる戦国武将も、孫子の兵法に学んだと言われています。
頭のいい子を育てる
孫子の兵法は、何もビジネスの世界だけに応用されるものではなく、子供の教育論にまで波及しています。
東京大学法学部を卒業し、教育学、身体論、コミュニケーション論が専門で、テレビなどにもよく出演されている齋藤学明治大学教授は、「強くしなやかなこころを育てる! こども孫子の兵法」というベストセラー本を執筆されています。
その齋藤学先生が、頭のいい子を育てるコツを示しています。
いくつかあるのですが、そのうち大きな3つについてご紹介します。
頭のいい子を育てる3つの法則
それでは、さっそく、頭のいい子を育てるための3つの法則について見ていきましょう。
1.丁寧さよりスピード
日本人は真面目な人が多く、仕事が丁寧だということからもわかるように、何でもかんでも拙速をさけて丁寧にやろうとします。
これはこれで良いのですが、例えば試験を受ける子供となると、少し違います。
試験でいつも最初の1問目からじっくりと解いていたのでは、最後の方で時間が足らなくなってしまったりします。
成績を伸ばすためには、まずはひととおりとりあえず解いてみて、残り時間が余ったら、自信のない解答を見直していく方が成績はあがるでしょうし、場合によっては、1問目からではなく、ざっと問題をみわたして、簡単そうな問題から先に片付けていくといった要領の良さも必要になってきます。
これは、大人になってビジネスの社会になっても活きてきます。
市場をとりまく環境の変化が著しい現在では、じっくり時間をかけて素晴らしいプレゼン資料を作ったとしても、その間に顧客がライバル会社と契約を結んでしまうかもしれません。
じっくり丁寧も大切ですが、チャンスをつかむ確率でいえば、多少粗くても早くできる人のほうが高いと言えます。
子供には、スピードが速いことのメリットを十分に教え込むべきだとしています。
2.難しいからやらせてみる
人間、70%の力でできることばかりやっていても、それ以上の実力はつきません。
潜在能力を100%活用しないと乗り切れないような壁を経験することで成長できるのです。
孫子も、逆境こそが人間を成長させる機会だと言っています。
かわいい子供には、苦労させたくないという親の気持ちもわかりますが、それが子供の成長の芽を摘んでしまっているかもしれません。
時には、実力よりも高い課題を与えて子供を追い込むことも必要なのかもしれません。
将来、その努力は無駄にならないはずです。
3.逃げるという選択肢を考える
子供には、これはダメだと感じたら、無理をせずに逃げるという選択肢もあることを教えるべきだとしています。
孫子が、逆境こそ人を成長さえる絶好の機会だとしているのと矛盾しているようにも思えますが、それは時と場合によって臨機応変に考えるべきで、逃げたほうがよい場合もあるのです、
いくら頑張っても自分の成長いnつながらないような場合、それはそこで頑張っても意味がないのは明白です。
例えば、人間関係や相性の悪さにストレスを感じている場合は、逃げるという選択肢も必要なのです。
そして逃げると決めたら即実行すべきです。