アルツハイマー型認知症の9つのリスク要因 | 賢脳トピックス

アルツハイマー型認知症は、何らかの原因によってアミロイドβという特殊な蛋白質が脳に蓄積され、それが神経細胞を破壊することで脳が萎縮することで発症してしまいます。

発症すると、時間の経過とともに脳の萎縮が進んでいき、症状も徐々に進行していってしまいます。

要注意の認知症の症状

認知症の初期段階で見られる症状としては、最近の出来事が覚えられない、同じ質問を何度もする、会話をしていて適切な言葉がとっさに出てこない、物や親しい人の名前を思い出せない、大切なものをなくしたり置き忘れたりする、調理の手順が分からなくなったり慣れてるはずの道に迷ったりするといったことが起こるようになります。

また、身だしなみに無頓着になったり、穏やかだった人が怒りっぽくなったり、活動的だった人なのに覇気がなくなるなど性格の変化が出てくる場合もあります。

こうした症状は、程度や個人によって違うので一概には言えませんが、こうした症状が多く、頻繁に現れるのであれば、認知症を疑ったほうがいいでしょう。

自己改善できる9つの認知症リスク要因

認知症が起こるメカニズムについては、詳細なことはわかっていませんが、2017年に医学雑誌ランセットに、自分で改善できる認知症の9つのリスク要因が論文として発表されています。

まず最初にその9つのリスク要因を先にあげてしまうと、次のようになります。
①小児期の低学歴
②中年期の高血圧
③中年期の肥満
④中年期の難聴
⑤高年期の喫煙
⑥高年期の抑うつ
⑦高年期の運動不足
⑧高年期の社会的孤立
⑨高年期の糖尿病

小児期の低学歴とは、学ぶことを早くやめてしまった場合のことで、具体的には11~12歳までに教育が衆力してしまった場合は、認知症のリスクが1.6倍になるとしています。

脳には使うことで育成される予備力があるので、逆に頭を使うことを放棄してしまえば、脳は萎縮をはじめてしまうのです。

中年期とは45~65歳のことで、この年代は脳の萎縮や脳の老化が始まると言われていて、これらをできる限り遅らすには、学びをやめないことと、脳をはじめとした血管の負担を増やす生活習慣を改めることが大切になってきます。

認知症リスク要因を減らすために自己改善できること

認知症になるリスクを減らすためには、9つのリスク要因を考えて、それぞれについて対策をうつことです。

中年期には、高血圧・肥満・難聴がポイントになるので、生活習慣を見直し、難聴がある場合には放置しないことが大切です。

高年期では、禁煙はもちろん、糖尿病にも注意し、抑うつ・運動不足・社会的孤立を避けるためにも、外に出て働いたり、趣味や遊びの活動を通じて、社会的なつながりを保つことが大切になってきます。

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