偏差値とIQ | 賢脳トピックス

頭の良し悪しの指標、特に子供の学力を図るのに偏差値が使われます。

目標とする大学の偏差値は65だから、あなたの合格する確率は・・・なんていうことが予備校の模試などで行われたりしています。

一方、頭の良し悪しの指標と思われているものにIQがあります。

しかし、子供の学力をIQで図るということはしません。

一方で、東大合格者の平均IQは120だとかいうことも言われたりします。

一体、偏差値とIQとはどう違うのでしょうか。

子供の学力であればIQよりも偏差値

テストを2回受けて、1回目は60点だったけど、2回目は70点だったと言った場合、単純にテストの点があがったから学力が上がったとはいえません。

しかし、偏差値が出されていて、1回目の偏差値が65で、2回目の偏差値が60と下がっていたら、テストの点数が上がったからといって喜べないのです。

偏差値は、テストの点数よりも、そのテストの平均点や、テストを受けた人全体の得点分布が大きく影響をしてきます。

偏差値は、テストを受けた集団の中で、自分がどのぐらいの位置にいるのかを表す数字になっていて、50を基準として表されます。

そして、テスト取った点数が、もしそのテストの平均点であったとすれば、偏差値は50ということになります。

テストの点数は0点から100点までありますが、通常のテストでは偏差値はほぼ25~75の間になってきます。

しかし例外もあります。

難しいテストを100人が受けたとして、99人が0点を取ってしまったのに、1人だけ100点を取った天才がいた場合、0点を取った99人の偏差値は-49、1人だけ100点を取った天才の偏差値は149.5になります。

まあ、このような極端な例は、実際の予備校の模試などでは考えられませんし、もしそんな問題のテストであれば、それはテストのほうに問題があると思われるので、通常偏差値は25~75と考えてよいでしょう。

偏差値の目安

偏差値は、テストを受けた人の中であなたの得点が上位何%に位置しているのかがわかるのです。

偏差値が80ということは上位0.13%、偏差値が75であれば上位0.62%、偏差値が70であれば上位2.28%、偏差値が65であれば上位6.68%、偏差値が60であれば上位15.87%、偏差値が55であれば上位30.85%、偏差値が50であれば上位50%となります。

逆に偏差値が20ということは下位0.13%、偏差値が25であれば下位0.62%、偏差値が30であれば下位2.28%、偏差値が35であれば下位6.68%、偏差値が40であれば下位15.87%、偏差値が45であれば下位30.85%となります。

つまり偏差値75ということは上位0.62%に入るので、1000人テスト受けた場合は、あなたの全体での順位は6.2位という目安がつきます。

また偏差値は、全体のばらつきにも左右されます。

同じ平均点より15点高い点数を取ったとしても、平均点付近に全体の受験者の点数が密集しているテストのほうが、得点が分散してばらついているテストよりも偏差値が高くなります。

かなり多くの人が平均点近辺の点しかとれなかったのに、15点も高い点を取った人は少なくなるので、当然、偏差値も高くなるのです。

なぜ学力の測定にIQを使わないのか

IQは偏差値と違って、知能指数です。

つまり、思考力や判断力、理解力を数値化したものです。

IQの場合は、実年齢と知能指数の基準や脳の発達を測るもので、実年齢と知能の差がどれくらいあるかを測るもので、学力を測るものではありません。

IQが150ですとか言われると、すごい! 頭いいんですねということになりますが、全然間違っています。

IQは、本来知的発達の遅れがある子供をスクリーニングして、適切な教育を行っていくためのもので、けして学力や頭の良さを測るものではありません。

ところが、学校の成績が優秀である人はIQも高い傾向にあることから、IQが高い=頭がいいと誤解されるようになったのです。

偏差値は誰でもしっかり勉強すればあがってきますので頭の良さとイコールではありませんし、ましてやIQも子供の思考力や判断力、理解力の発達を測るものですので、IQが高いからといって頭が良いというわけではないのです。

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