成功感情を利用した記憶力 | 賢脳トピックス

勉強でも仕事でもそうなのですが、何が一番重要なのかというと、やる気なのです。

仕事もイヤイヤやっているとはかどらないですし、勉強も同じです。

好きこそものの上手なりという諺がありますが、好きなものだとどんどんと頭に入ってきますし、逆に自分は記憶力が悪いと思い込んでしまうと、覚えられるものも覚えられなくなってしまいます。

大脳皮質は勉強で快感を感じる

脳は生き物であり、感情によって大きく左右してきます。

人間の記憶を司っている大脳皮質は、知らなかったことを知ったり、できなかったことができるようになったりすると、快感を感じます。

普通、受験勉強などは苦痛で仕方ないものですが、なぜか続けられるのは、もしかしたらこうした大脳皮質の性質のおかげで、苦痛や労力を快感として感じることができるからなのかもしれません。

つまり、大脳皮質が早い段階で快感を感じられるようになれば、勉強が苦痛でなくなるし、長続きします。

とても大切な成功感情

どんなに強い人間でも、一生懸命やってもやっても、文句ばかり言われて、くそめそに叩かれれば、そのうちに心も折れてやる気がなくなってしまいがちです。

それとは逆に、あまりやる気がない人間でも、褒めて褒めて褒めまくれば、その気になって、やる気がでてきたりするものです。

勉強をするときも、一生懸命頑張った大脳皮質を褒めてあげることが大切なのです。

いったい、どうやって脳を褒めてあげればいいのでしょうか。

例えば、英単語を20個覚えるとします。
そして、その20個を覚えることができた時に、「良かった! 私ってすごい!」と脳の中でしっかりと快感を感じることこそが重要なのです。

受験勉強やTOEICの試験で英単語20個覚えたところで、どうにもなりません。

そこで2000個の英単語ぐらいは、嫌でも覚えようとします。
そんなとき、2000個の英単語を覚えなければいけないとすると、20個程度覚えても、あと1980個もの英単語を覚えなければなりません、

すると、「あと1980個も英単語を覚えなければ・・・」と義務感を感じてしまいます。

しかし、20個の英単語を覚えたことを「良かった! 私ってすごい!」と喜びとして快感として感じることができれば、あと、これと同じことを99回繰り返していけばいいのねとなります。
すると脳というものは不思議で、がぜんやる気が出てくるのです。

成功感情は記憶力だけではない

成功感情は、何も暗記科目の記憶だけにとどまりません。

例えば、数学の問題で、解き方がなかなかわからず、参考書の解説を読んでも難しくてなかなか理解できなかったとします。

でも、それを根気よく読んで考えているうちに、理解できたとき、今まで疑問に思っていたことが腹に落ちた時って、格段の心地よさを感じたという経験がある人もいると思います。

テレビでよく見かける脳科学者の茂木さんは、いろいろなクイズを出されていて、そのクイズの答えがなかなかわからなったとき、考えているうちに、突然わかることがあると言います。

その当然わかるその瞬間が「アハ体験」というわけです。

これは、わかった瞬間、「なんか私、頭がよくなった気がする!」という体験なのです。

いろいろな疑問を持ち、調べていくうちに、自分なりに「なるほど!」と腹に落ちる瞬間、納得レベルに到達する時がきます。

その時に、心の中に強い快感が生まれるのです。

つまり、仕事も勉強も、小さなことができたとき、いかに「自分なかなかやるじゃん!」と快感に感じられるかがカギになってくるのかもしれません。

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