数量条件から答えを推理する思考法 | 賢脳トピックス

いろいろな数をからめた文章から、推理していく問題を1問ご紹介します。

数から推理していく問題

マラソン大会が開催され、各国代表選手のみが参加し、全員完走しました。
同じ順位の選手はいなかった時、このマラソン大会に出場したA~Eの選手について、次のことがわかっています。

1.各国代表選手は、いずれも5人ずつだった。
2.Aより順位が上の人数と下の人数は同じだった。
3.Bは41位で、A~Eの5人の中では最下位だった。
4.Cは23位で、Dは32位だった。
5.Eの順位はAよりも4つ下だった。

この場合、次の中から正しいものはどれか

A. 出場選手の数は60人以下
B. A~Eの5人の中で、Aの順位は上から2番目
C. A~Eの5人の中で、Eの順位は上から3番目
D. AとCの順位の差は5つ違い
E. AとDの順位の差は1つ違い

さてどうやって推理していくのか

一見してすごく複雑そうな問題ですが、条件を1つ1つつぶしていくことにします。

まずは条件1「各国代表選手はいずれも5人」ということは、マラソンの出場選手数は5の倍数であることがわかります。

条件2で、Aより順位が上の人と下の人の数が同じだということは、マラソンの出場選手数は奇数であることがわかります。

条件3で、Bが41位と言っているで、参加人数は最低でも41人、つまり41人以上で5の倍数となります。

以上の条件から、マラソンの出場選手数は、45人、55人、65人、75人、85人・・・が候補として考えられます。

複雑そうな場合は、それぞれの条件で矛盾がないかと考える

そこで、出場者数の総数が45人だった場合、Aより前と後ろに22人ずついて、Aは23位になりますが、Cが23位で、同着はいなかったということに矛盾するので、出場者数は45人ではありません。

出場者数が55人だったとすると、Aより前と後ろに27人ずついて、Aは28位となります。するとEの順位は32位になりますが、Dも32位で同着がいることになってしまいますので、矛盾してしまい、出場者数は55人でもありません。

出場者数が65人だとすると、Aより前と後ろに32人ずついて、Aは33位、Eは37位、Cは23位、Dは32位、Bは41位で矛盾しないので、出場者数は65人の可能性があります。

出場者数が75人だとすると、Aより前と後ろに37人ずついて、Aは38位、Eは42位となりますが、そするとA~Eの5人の中で、Bが41位でビリだったということと矛盾してしまいます。

出場詐取が85人、95人、・・・とそれより多い場合でも、Bが41位でビリということと矛盾してしまいますので、マラソンの出場者数は、65人で、Aが33位、Bが41位、Cが23位、Dが32位、Eが37位ということになります。

つまり、E.「AとDの順位差は1つ違い」というのが正しいことになります。

一見難しそうな問題でも、小中学生の数学の知識があれば十分解ける問題であり、条件をしっかり理解し、落ち着いて矛盾するものをはずしていけば、意外にも簡単に答えがでてきます。

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