目的を考えて報道してほしいマスコミ脳 | 賢脳トピックス

物事を考えるときは、想像力をいかに働かせるかということは非常に大切なことです。

ましてや、自分たちが発言することで、多くの国民に大きな影響を与えるマスコミにとっては、報道をするときに、こんな報道をしたらどうなるのかをしっかりと考える非常に重い責務があるのではないだろうか。

マスコミは自分たちの責務をどれほどわかっているのか

しかし、その責務を全然わかっていないのが現在のマスコミ脳のような気がする。

SNSをはじめとしたネットで流れている情報は、玉石混交ではあるが、『玉』の方にあたる情報は、低レベルなマスコミが垂れ流しているとおり一辺倒なうすっぺらく、政府のご機嫌をうかがっているような情報よりも、よほど良質なものが多い。

ネットでいろいろと情報を集めていると、マスコミがいかに表面的なことしか報道していないか、今世界では何が起こっているのか、起ころうとしているのか、米国や中国はいかにしたたかなことを考えているのかが良くわかる。

米国や中国だけでなく、日本政府も、いろいろなことをしたたかに考えていたりすることもいろいろ考察されている。

すべてが正しいわけではないだろうが、複数の情報筋から違った角度でのレポートがあると、ある程度は確度がある情報と思ってもいいかもしれない。

ところが、今のマスコミは、誰でも知っているような表面的な現状の報告だけに終始し、政府のご機嫌うかがいみたいに、政府の都合の良いことしか報道しない、政府の広告塔みたいな役割になっている部分もある。

確かに政府に睨まれるとろくなことがないので、長い物には巻かれろというのは、ある意味賢い生き方なのかもしれない。

これは報道すらも管理し、自分たちの思いどおりにしようと圧力をかけつづけている政府にも大きな責任がある。

新型コロナの報道では、国民にどう行動させるか想像力を働かせよ

マスコミの大きな目的の一つに、国の施策や命を守る施策を遵守するような行動をとるように国民に促すことではないだろうか。

この面では、日本のマスコミの低レベルさには毎度のことながらがっかりさせられます。

例えば、現在全国的に新型コロナの新規感染者は減ってきていますが、それをそのまま「新規感染者数は5日続けて40人以下」みたいな報道をします。

事実を報道する責務もあるので仕方ないことなのですが、ひと工夫ほしいところです。

勘ぐれば、1日の新規感染者数などは、検査数絞ったり、報告を少しずらしてもらうことで多少の調整はできます。
うがった見方をすれば、40人超えないように検査数絞ろうとか、41人になっちゃったけど、ちょっとここ明日報告されたことにして・・・なんてことをやってるかもしれません。

とにかく政府から出た情報ですら鵜呑みにせずに、そこにどんなからくりや仕組みが隠されているのか、それを暴いていくぐらいの気概が欲しいものです。

まあ、新規感染者数については勘ぐりは考えすぎかもしれませんが、それは置いておいて、マスコミにお願いしたいことがあります。

マスコミが考えなければいけないのは、今、国民にどういう行動をとって欲しいのか。
こうした報道をしたら、国民はどうのような反応や行動を示すのだろうかということに想像力をもっと働かせてほしいということです。

マスコミは、国民に行動をとらせる重要な役割を担っている

国民は、新聞やテレビのニュースなどを見て、個人個人が判断し、行動します。
少なくとも、成熟した民主主義国家、つまり大人の社会ではそうであり、日本もその一員です。

今だ、収束傾向にあるとはいえ、完全に収束していない新型コロナに対して、国民、特に都民をはじめ首都圏や大阪、北海道の人にとってもらいたい行動は自粛です。

それでは、国民にきちんと自粛してもらうための報道をしなければなりません。
それが、マスコミの存在価値なのです。

それなのに、マスコミは中国ではディズニーランドが再開したとか、パチンコ屋に並ぶ行列を見せたり、感染者が少ない地方で経済活動が動き出した映像を放送している。

「中国でディズニーランドが再開した」というニュース、今必要ですか?
今、中国にいける日本人がいるんですか? ましてや観光ツアーで! これ、今の日本人にとって必要な情報なの?

こんな報道をすれば、ただでさえ我慢して自粛している人の感情を逆なでし、
「いいな、いいな、私たちも・・・」 となるか
「なんだ、みんな結構出てるじゃないか。大丈夫なんだろ?」 という間違ったメッセージを国民に送ることになりかねません。

ましてやGW、どこにもいけず我慢をしてきた子供たちが、ディズニーランドで楽しそうに遊んで喜んでいる中国人の子どもをみて、日本の子供たちがどんな気持ちになりますか?

はっきり言って、感染がおさまっている地方で放送するならいざしらず、首都圏でこんなもんを放送すべきではないと思うのです。

今マスコミが放送するべきことは

マスコミが放送すべきは、新規感染者が1桁でも安心できない、それが感染症というもの。感染症をなめてはいけないということを徹底させることです。
しかも東京にいたっては、今だ新規感染者数が1桁にほど遠い状況だ。

韓国がいい例です。国全体として1日の新規感染者数をずっと1桁レベルで抑え込んできた韓国ですら、ちょっとした油断で再度感染拡大しています。

9999人きちんと自粛してルールまもっても、たった1人が発熱しながらマスクもせず5件も店をはしごすると、たちまちたった数日で3桁レベルの感染者を出してしまういい例です。
これが現状です。

だからこそ、口をすっぱくして、一人でもこうした大馬鹿者に警告を鳴らし続ける必要があるのです。

物事っていうのは、なんでもそうですが最後までしっかりとやりきることが重要なのです。
規制をゆるめた韓国がどうなったか? ドイツがどうなっているか? いい教科書がたくさんあるはずです。

今報道すべきは、むしろ、マスクや医療用品不足で切迫が続いている状況であったり、全国で以前として1日の死者数が20人を切っていない現状、ゆるんで感染大爆発を起こしている韓国やドイツの現状、今だ悲惨なアメリカの情報を流し続けることです。

けして中国でディズニーが再開されたとか、韓国の街中は人でにぎわっているとかいうニュースではないのです。

なぜならば、GWの規制後、ゆるんできている今だからこそ、国民、特に特別警戒都道府県の人々には強い自粛を求めるべきだからであって、今緩めれば、GWの努力も水の泡になってしまうからです。

国民に大きな影響を与え、時には国民の行動に重要な役割を果たすマスコミ、だからこそ、きちんと想像力を働かせ、情報を取捨選択し、伝え方を考えてほしいものです。

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