脳トレの効果ってあるの? | 賢脳トピックス

脳トレは、ゲームを兼ねて脳を鍛えていくものとして、多くの人が一度はやったことがあると思います。

脳トレといっても、その種類はいろいろあり、バリエーションにも富んでいます。

最近では、テレビでも脳トレのようなクイズ番組もあったりします。
果たして、脳トレで脳は鍛えられるのでしょうか?

脳トレで脳が鍛えられるかどうか

脳トレが脳を鍛えることに対しては、脳科学の研究においても賛否両論になっています。
実際のところ、統一的な見解は今のところないというのが現状です。

多くの脳を科学研究した論文であるパターンとして、「〇〇をすると脳が活性化します。したがって〇〇をすれば脳が鍛えられます。」というものがあります。

例えば、クイズ問題を解いていると脳が活性化します。したがってクイズ問題を解いていると脳が鍛えられるということになりますが、これは脳が鍛えられるということをどうとらえるかということで違ってきます。

脳が活性化することと、脳を鍛えることは違う

確かに、脳トレーニングをすれば、脳トレと言われるくらいですから、脳のトレーニングにはなるでしょう。そして脳が活性化します。

でも、それが本当の意味で脳を鍛えたことになるのだろうかということなのです。

脳トレをした結果、脳が変化したり成長したりすれば、脳が鍛えられたことになると考えれば、そこまで脳トレで脳が変化したかどうかには疑問符がついてしまいます。

私たちが脳を鍛えるのは何のためでしょうか?

たしかに、脳トレやクイズをしていると、そのクイズなどを要領よく解くコツというようなものを習得したりします。しかし、これは脳が鍛えられたというよりも、クイズ慣れしたというか、クイズを解く要領を身につけたという部分もあると思います。

多くの人は、勉強ができるようになり、多くのことが簡単に覚えられるようになり、成績が上がるという成果が出て、はじめて脳が鍛えられたという実感を得ることができます。

別にクイズや脳トレの問題ができるようになったとしても、受験勉強や資格試験には何の役にも立たないからです。また老化防止につながらなければ意味がないのです。

訓練するとワーキングメモリは鍛えられた

実際に、訓練をすると脳は鍛えられるのでしょうか。

海外で、乱数列を記憶し、それを保持して30秒後に暗唱してもらうという実験が行われました。
例えば、8574952 みたいなランダムな乱数の数字を暗記保持して、30秒後に暗唱することで、ワーキングメモリ(即時記憶)の訓練を行ったのです。

その結果、訓練を繰り返すことで、ワーキングメモリの能力は向上しました。

脳を訓練することで、少なくともワーキングメモリ(即時記憶)に関する能力は向上したという結果になっています。
この時、脳の伝達物質であるドーパミンの受容体の数が変化していることもわかっていて、何らか脳に対する変化が起きて、ワーキングメモリの能力向上につながったのではないかとも考えられます。

脳トレに関しては、いろいろな研究がなされているものの、これといった絶対的なものというのはまだでてきていませんので、今後の研究に期待するということになります。

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