『契約』とは、申し込んで承諾によって成立するもので、複数の当事者が法的効果を生じるような約束を結ぶことを言います。
権利と義務
契約は、交わすことによて何らかの権利又は義務が発生します。
例えば、インターネットを閲覧しようとした場合、通信回線を利用しますが、プロバイダと通信回線の利用契約を結ぶ必要があります。
利用者は、通信料を払うことによって、通信回線を利用してインターネットを閲覧できる権利を得ることができます。
その一方で、月額の通信料金を支払う義務も同時に発生し、これを支払わない、つまり義務を果たさないと、契約は解除され、通信回線が利用できなくなります。
つまり、義務を履行しないと、権利がなくなります。
そして、この権利と義務のバランスによって、取引の対価が定められていくのがビジネスです。
よく無料サービスなどありますが、義務である対価の支払いがない分、権利も少なく、利用できるサービスが制限されたりもするのです。
『契約』といえば、難しく大変なことのように思えますが、平たくいえば『約束事』というこおになります。
契約の自由とは
約束事といえば、口約束も入りますが、契約というと、契約書というイメージがあります。
実は、契約については、契約自由の原則というものがあって、その内容や形式などについては、自由にせっていできることができます。
つまり契約は、契約当事者が二者でも三者でもよく、口頭であっても問題はありません。
契約については、4つの自由があり、契約締結の自由、相手方選択の自由、契約内容の自由、契約方法の自由です。
契約締結の自由とは、契約するのもしないのも自由ということで、これには契約の前に、申し込みをするかしないかの自由も含まれます。
契約方法の自由とは、どのような方法や形式であってもよいという原則です。
書面はもちろん、口頭でも契約は可能ですし、対面でなくても郵送でも電話でもインターネットでも契約は可能です。
もちろん、契約書の言語は日本語でなければいけないということではなく、英語でも、それ以外の言語でもかまいません。
口約束と契約
契約は、書面でなくても口頭、つまり口約束でも成り立ちます。
よくこれでトラブルになるのが、書面での証拠が残っていないので、言った言わないということでもめてトラブルになることが多い契約方法です。
口約束は、もっとも軽い契約方法ですが、金額が些細なものであったり、法律効果がそれほど重大でないような場合には、この口約束が行われることもあります。
しかし、証拠がなくトラブルになる可能性も大きいので、契約の相手方に不信感を持っている場合は、しっかり書面で契約書を作成するほうが良いでしょう。
契約書の場合は、作成し、契約当事者がそれぞれ署名・押印し、契約者分作成し、1通ずつ保管するのが一般的です。
最近では、オンライン契約というものも行われます。
ドメインの取得をしたり、サーバーをレンタルする場合などはオンライン契約となることが多いと思います。
IDやPW(パスワード)を使用するので、セキュリティ管理が重要になってきます。
契約の際には、あらかじめ変更や解除の方法を理解しておくことが大切です。
電磁的記録媒体を使用した契約方法もあり、電子証明書を取得して身元を特定し、電磁的記録に双方署名する契約方法になります。
契約書の内容をPDFファイルにして、そこに電子署名する方法などがとられることもあります。